CIA、中国専門組織を新設 情報戦強化へ
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CIAの組織改編ですが、情報本部の中の組織改編です。
情報本部の中には、テロリズム部、ロシア・ヨーロッパ部などいくつかの部(センター)がありますが、その改変がありました。
まず、これまでアジア太平洋・ラテンアメリカ・アフリカ部で行っていた中国情報の分析を、新しく設置した中国部でやることになりました。
また、これまであったイラン部は中近東・南アジア部に統合されました。朝鮮半島部もアジア太平洋・ラテンアメリカ・アフリカ部に統合されました。
部の改編だけで一概にはいえませんが、イランや北朝鮮の優先順位が下がり、中国の優先順位がとにかく上がった、と見えます。プレスリリースでも、「敵対の度を増しつつある」「21世紀最大の脅威」と位置づけられています。
これはあくまで、公開情報などを分析する情報本部の組織改編で、作戦本部の話ではありません。
中国の公開情報を分析し続けるだけでも、非常に多くの中国語人材が必要になるので、CIAもそれほど中国について深く分析はできていなかったでしょう。これから何百人も中国専門家を増やさなければ、追いつかないはずです。アメリカにはCIA以外にも諜報組織は複数存在し、情報の客観性を担保しています。中東情勢も変わる中、アメリカにとっての敵対勢力、その優先度が変わってきているという事だと思います。
穿った見方をすると、これら諜報機関は、過去諜報活動を超えた活動も行ってきたことは、念頭に入れておく方がいいのかな、と思います。