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感想:
・JREはトレードセールにてダン。レノバに続くPure再エネ上場企業が生まれなかったのは個人的には残念です。
・一方、小粒の再エネ企業が乱立していても産業として良くないので、大手が買収してエネルギー業界が再編されていくのはインダストリーロジックとして良いことだと思います。再エネ業界の再編ロジックについては、先月のNP森川記者との”グリーン・ジャイアント”対談でお話ししました。
https://newspicks.com/news/6211790/
・報道にある買収価額2,000億円は肌感覚的に少し安く感じます。JREが進める洋上風力発電プロジェクトのフェーズは第一陣と比べて一歩遅れているのでそこの評価が低かったからでしょうかね。
・あと、3ヶ月前にNPで書いたENEOSの今後の戦略に関する想像コメントが当たりました。
↓ENEOSに関する関連記事にて
https://newspicks.com/news/5987601/
・JREマネジメントの方々はきっとExitに伴うボーナスでいっちょ上がりでしょう。おめでとうございます。なお、IPOを視野に一般社員の方々に付与されたSOはちゃんと現金化されたについては、買収だと消えちゃう日本税制適格SO契約のプラクティスを考えると少し心配。
(追記)
・記事にある売上高規模はたぶん単体の数字です。再エネ開発は子会社・関連会社を通じて、当該会社でプロジェクトファイナンスを組成しながら行います。JRE連結では3桁億円の売上高があると思います。
3月時点でも報道がありましたが、その際は2750億円程度ということでしたが表面上は2000億円だと減額に見えますが、今回2000億円は負債を除くとありますので実際は同等レベルかもしれません。詳細は発表を待ちたいと思いますが、資金調達は株式だけではなくかなりレバレッジを聞かせていたはずなので、750億円ほど負債があってもおかしくはありません。
GSからすると2012年、震災後に設立したわけですが、明らかな市場トレンドに早期かつ大規模に投資して、成果を出しています。長期的な投資がリターンを生み出す好例かと思います。ただ、長期であれば必ず成功するわけではなく、ソフトバンクなどその当時数多くの企業が再生可能エネルギーに参入しましたが、FIT等規制がらみの話に左右され、意外とモノになっている企業が少ないことがからすると、さすがということでしょうか。
<今年3月の売却観測報道>
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-03-09/QPOWZSDWX2PS01
ところで、本件の横で、GSとエネオスはNIPPOの非公開化についてはタッグを組んでいるようですが、果たして、この2つのディールはどういう関係なのか、全く関係なく単にたまたま時期が重なっただけなんだか。
JREと違ってNIPPOは少数株主の利益が関わる点も含めて気になるところですね。
ENEOSとゴールドマンがNIPPOを非公開化へ、TOBで
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-09-07/QZ1X2XDWRGG601
"ENEOSは日本経済新聞の取材に「当社として買収を決めた事実はない。再生エネ事業を拡大するため、様々な選択肢を検討している」とコメントした"
発電事業の会社の投資を検討したことはないのですが、株式の評価額が利益水準に比べてかなり高く見えてしまいます。
①FITで20年間売電価格が固定されている部分があるのと、②FIT以外でも普通の企業に比べれば売上予測は立てやすく、また③費用側も予想しやすいと思われ、さらに、④売上・費用の予測とのブレが小さいために将来キャッシュフローを現在価値に割り引くときの割引率も低い、ということから、株式価値は利益に比べて高く出るのかもしれないですね。
(すみません、適当に想像で書いてしまってます。)
「買収額は2000億円程度の見通し」とのこと。
時代は動いてますね!