北欧で若者へのモデルナ接種中断 心筋炎巡り予防的措置
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モデルナ製のワクチンに対して、(1) 若年層では発生頻度が高い心筋炎の副反応リスクと、(2) 若年層での感染によるリスクとの関係を分析したところ、北欧ではファイザー製ワクチンよりも劣ること。および北欧では、(3) ファイザー製ワクチンだけで若年層に対する接種目途が立っていること(入手見込み)を踏まえ、スウェーデンは30歳以下、デンマークは18歳未満のモデルナ製接種を取りやめるとの判断です。基本的に薬務行政は各国が臨床成績に基づき独自判断しますので、北欧該当国の判断自体に違和感はありません。
最近(2021年10月5日頃)になって、日本でのmRNAワクチンの接種後「副反応を疑う」事例として報告された心筋炎や心膜炎の集計結果が公表されました。接種された人の属性がワクチンの種類ごとに異なる傾向が示され、ファイザー社製ワクチンでは20代男性の報告頻度が他の年代に比べて高く、モデルナ社製ワクチンでは10代及び20代男性の報告頻度が高い傾向があります。(因果関係が否定できない(不明)をすべて集計し、さらに軽症のものもすべて入れたうえの最も高頻度のグループ(若年男性)で0.001~0.002%程度ですので、現時点で認識できる発生頻度は「極めてまれ」と表現して良いと思います)
また、副反応として出ている心筋炎や心膜炎の典型的な症状として、「ワクチン接種後4日程度の間に、胸の痛みや息切れが出ることが想定」されています。また、 特に若年の男性の方に対し、こうした症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診することを勧めています。
「ワクチンを接種すると心筋炎や心膜炎になる人がいるというのは本当ですか」(厚生労働省)
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0079.html
今回の北欧での判断を受け、日本でモデルナ社製ワクチンの特定年齢への接種中止を決めることは考えにくいのですが、もし米国で接種制限の判断をした場合かつ、日本にファイザー製ワクチンの確保に問題が発生しない場合には即座に接種制限の判断になると思います。
※ 政府発表の集計データの追加を受け、内容を一部変更しました。こういう報道で、接種済みの方が不安になられることもありますが、接種後しばらくしてから体に悪影響を及ぼすという話ではないので、すでに接種済みでなんともない人はなにも心配する必要ありません。心配している人もいないかもしれませんが念のため。
2021.8.29のさいとう内科・循環器クリニック様のブログにて、コロナと心筋炎の関係性がまとめられていましたので、共有させて頂きます。
https://saito-heart.com/column/新型コロナワクチン接種と心筋炎・心膜炎につい
ブログの最後のコメントの中で語られている、以下の文が気になりました。
「ただし、どんなデータがあろうとも、これまで問題なく使われてきたワクチンであっても、100%安全・安心な薬剤は存在しません。国産であろうとなかろうとそれは同じです。
結局はその病気の重篤さと薬剤の有効性(と安全性)を天秤にかけて判断するしかないと思われます。」
どんなものにも100%のものは無いです。
それらを扱う上で、大事なのはルールよりも対話だと思います。
1回ルールを作ったらそれでおしまいでは無く、常に改善していく必要があります。
この記事がきっかけで、対話が生まれ、定期的に天秤にかけて判断する機運が高まればと思います。
モデルナワクチンを摂取した30歳として、他人事では無いと感じました。