2021/10/9

FBアルゴリズム変更、怒り増幅の副作用

提携メディア
フェイスブックの社内文書には、傘下のインスタグラムがいかに10代の若者のメンタルヘルスに悪影響を与え、麻薬カルテルや人身売買組織がいかに公然と同社のサービスを利用しているかなどが詳細に説明されている。

WSJの一連のフェイスブック調査報道の中から、注目の2本を前編・後編でお届けする。
INDEX
  • バズフィードの主張
  • 「正しいこと」
  • 共有の仕方でランク付け
  • 政治への影響
  • 示された修正案
  • あわせて読みたい

バズフィードの主張

米オンラインメディア、バズフィードのジョナ・ペレッティ最高経営責任者(CEO)は2018年秋、フェイスブックの幹部にメールを送った。
各メディアが発信するコンテンツの中で最もあつれきを生むものがフェイスブック上で拡散しており、そうした内容がネット上でさらに増える誘因を生んでいると主張した。
ペレッティ氏は
21 Things That Almost All White People are Guilty of Saying(白人がつい言ってしまう21のフレーズ)」
と題するバズフィードの投稿が大きな反響を得たことについて、フェイスブック上で1万3000件のシェアと1万6000件のコメントを獲得したが、その多くはバズフィードがこれを作成したことを責め立てたり、人種について言い争ったりするものだったと指摘。
同社が作成する他のコンテンツは、ニュース動画でもセルフケアや動物に関する記事でも反響を呼ぶのは容易でないと述べた。
ペレッティ氏は、フェイスブックが同年、友人や家族間の「有意義な社会的交流(MSI)」を促進するため、ニュースフィードのアルゴリズムを刷新したのが原因だと主張した。
同氏のメールを引用したフェイスブックの内部文書をウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した。