2021/10/9

【異色】世界中が注目する、日本人デザイナーの正体

NewsPicks編集部
2021年のファッション界の顔になっているブランドが「トモ コイズミ」だ。
東京オリンピックの開会式で、国家斉唱を担ったアーティストのMISIAさんが着用した衣装は、まさにトモ コイズミのドレスであり、世界から注目を集めた。
また9月には、世界的なデザイナーの登竜門「毎日ファッション大賞」も受賞。
このアワードの歴代受賞者には、コムデギャルソンの川久保玲氏や、Sacai(サカイ)の阿部千登勢氏など、そうそうたる顔ぶれが並んでいる。
果たして、トモ コイズミを手がけるデザイナーの小泉智貴氏とは、どのような人物か。
NewsPicks編集は、同氏にブランド飛躍のきっかけから、五輪の舞台裏までを聞いた。
INDEX
  • 説明の要らない「美しさ」
  • 学生時代に作った「ブランド」
  • 舞台衣装に見出した、活路
  • 日暮里で生まれた「フリル」
  • ファッションは変われる

説明の要らない「美しさ」

──オリンピック開会式の、国歌斉唱を行ったMISIAさんの衣装、パラリンピック閉会式の舞台セットを担当されました。
MISIAさんは、以前から本人や事務所の社長と交流があり、本人も顔を合わせ、スタイリストさんと話し合いながら、衣装のイメージを練り上げていきました。
オリンピック開会式という場は、ファッション関係者だけが集う場所ではないし、日本語が理解できる人だけが見るものでもありません。
加えて、天皇陛下が臨席されるようなフォーマルな場です。
異なるバッググラウンドの人々が感じられる、「説明のいらない美しさ」を表現しようと考えていきました。