[ワシントン 5日 ロイター] - バイデン米大統領は5日、中国の習近平国家主席との協議で台湾に関する合意の順守で一致したと明らかにした。ホワイトハウスで記者団に語った。

バイデン氏は米国の「1つの中国政策」と「台湾関係法」に言及したとみられる。米国は1つの中国政策の下、台湾ではなく中国を公式に承認している。また、台湾関連法は、中国と外交関係を確立する米国の方針について、台湾の将来が平和的手段によって決定されるという期待に基づくものであることを明確にしている。

バイデン氏はまた、9月9日に習主席と行った90分間の電話会談に言及したとみられる。約7カ月ぶりとなった同会談では米中の競争が紛争につながることを回避する必要性について協議した。

台湾を自国領土の一部と見なす中国と、これに反発する台湾の間ではこのところ緊張が高まっている。

台湾当局によると、中国が国慶節(建国記念日)を迎えた1日以降、4日間で148機の中国空軍機が台湾防空識別圏の南部と南西部に進入した。

米国は3日、中国に対して台湾付近での「挑発的」軍事行動を中止するよう要求した。

台湾外交部(外務省)は、バイデン大統領の発言について米政府に説明を求めたと表明。その結果、米国の台湾政策に変化がないことが明らかになったと述べた。台湾に対する米国のコミットメントは「極めて固く」、米国は今後も台湾の自衛を支援するという。

外交部は「中国政府の軍事的、外交的、経済的脅威に直面する中、台湾と米国は常に緊密かつ円滑な対話ルートを維持している」と述べた。