「今日の仕事は、楽しみですか」品川駅の大量広告、「出勤時に見ると傷つく」と批判→1日で取り下げ NewsPicks関連企業
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このたびは、多くの方に不快な思いをさせてしまい誠に申し訳ございません。
AlphaDrive/NewsPicksの事業を通じて1人でも多くの人が仕事に前向きに取り組めるような社会を創りたいと考え、プロモーションを企画しました。しかし、配慮・想像力が足らなかったことに対して深く反省しております。
本日品川駅の広告は掲載終了しました。今後のプロモーション及び会社としてのメッセージに関して、頂いたたくさんのご意見をもとに再考いたします。
https://www.uzabase.com/jp/news/alphadrive-newspicks-advertising/今までで最も印象に残っているコピーは、社会人2-3年目時に目にした「高学歴、中収入、低資産のあなたへ」という不動産投資セミナーの広告です。
「ぐうの音も出ない」とはこのことで、あまりにターゲティングしたセグメントにはまりすぎ、なんだか情けなくて泣けてきました。絶対こんなセミナーに参加するものかと固く心に誓ったわけですが。
なんならものすごい精度でぶちこんできたGoogleまでもちょっと嫌いになりました。
この体験を以って得た学びは「核心に迫りすぎて心をえぐるコピーは反感を買う」ということです。
それを織り込んだうえで、「反発する人はうちのお客ではありません」と腹をきめればいいんじゃないかとも思います。マジメな話、NP/Uzabaseの皆さんは日本の旧来的な価値観を打破したいと思ってるんだけど、それを「旧来的な価値観」で生きている人にメッセージアウトする時に、その出し方を間違えているなあ、といつも思って眺めています。
以前の「さよなら、おっさん」もそうです。
個人的には、NP/Uzabaseの無邪気なまでの想いには大変共感するものです。自分も年代的には立派なおっさんですが、毎日のように「さよなら、おっさん」と叫びたくなることに出くわします。そして、今回のケースだと、日本では職業選択の自由が許されてるんだから、仕事なんて楽しくなけりゃあ辞めりゃ良いじゃんとしか思えません。
しかし、自分では「俺イケてる」と思ってるヤンキーに「お前ダセえよ」と言ったり「ディープステイトをぶっ壊せ」と息巻くトランプ支持者に「頭弱いでつね」と言っても、無駄どころか、さらなる反発と分断を呼び起こすだけなんですよね。
これは、自戒も込めて、ではありますが、メッセージは、同じ考えのお仲間の「そうだよねー」という共感を呼ぶものではなく(「さよなら、おっさん」とか「仕事は楽しくなくちゃね」ではなく)、態度変容を促したい相手であるターゲットオーディエンスに対するインサイトに基づいたものであるべきです。そこがNP/Uzabaseの経営陣の皆さんには致命的に欠けているのかもしれません。それだけ無邪気で理想主義的な皆さんのことを私は大好きではあるのですが。