極貧層、国民の4分の3に=コロナと燃料不足が悪化に拍車―ベネズエラ
コメント
注目のコメント
極貧層というのはどういうことかというと、この調査では、1日の生活費が1.9ドル以下の人が極貧層、ということになるそうです。
ベネズエラは、原油の埋蔵量でいえば世界でトップの国です。それが、2019年以降は、原油の産出もできていなければ、輸出もできていません。ガソリンすら、イランから提供してもらっています。そうなった原因として、米国の経済制裁というのは、確かにあります。
ただし、イランなども同様の経済制裁を受けても、ここまで困窮することにはなっていません。
まず、ベネズエラは、石油で収入が有り余るようになってからは、小麦などの自給はしなくなっています。ほぼ輸入でしたが、石油の輸出ができなくなってから、外国から食料を買うことはできなくなりました。他の食料もだいたい輸入です。
2016年くらいまでは、社会主義と銘打って、食品産業や流通も国営化しました。石油を元手に大量の輸入によって物価を下げましたが、今は輸入ができなくなり、年間1000%を超えるインフレが続くようになりました。
https://www.bbc.com/news/world-latin-america-58743253「世界最大の確認原油埋蔵量」なのに…否、だから…なのでしょうか?
「12年ごろまで貧困率は国民の3分の1程度、極貧層は1割弱だった」という数字もどうかと思いますが、その後のさらなる悪化は、やっぱり広い意味での政治のせい、ということなんでしょうね。
原油がほとんど出ない国の国民としては、資源がないことも悪くないな、と感じてしまいます。前の会社にいた時、ヒューストンで研修していたカラカス店のスタッフから、「家族がこの街に移住するんだ」と聞かされたのが2014年頃。チャベスからマドゥロに代わって間もない頃だったと思う。ツテとお金があれば皆逃げ出したがっていると言っていた。あれから約7年。ほんとうにこの国は何も変わらないまま来てしまったのだと思う。
チャベスの頃は、プラス評価もあった左翼政権だったが、今は果たして…。
政治の失敗のサンプルかもしれないが、国民には気の毒というしかない。