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タブーに切り込め!ここがおかしい「日本の保険」
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ここは、米国の大学病院などと対照的になってしまった点かもしれません。

例えばニューヨークにある私の医療機関では、一時はほとんど全ての病床が新型コロナ感染者という状況に陥り、コロナ以外の診療をほとんど全て中止せざるを得ませんでしたが、緩和ケアはむしろ拡充しました。

なぜなら、新型コロナ感染症の死亡率は高く、重症者も多発する病気であるため、新型コロナの感染者も緩和ケアを高率に必要とする患者さん、ご家族だからです。にもかかわらず、ここに描かれているのは、緩和ケアを縮小し、新型コロナ診療を拡充したという対比でした。

日本では、緩和ケアのほとんどががん患者を対象にするという歴史的、体系的背景があり、現場レベルではその体系上仕方のない側面もありますが、緩和ケアはがん患者のためのものだという先入観をもたらしかねない記事のようにも感じます。

本来は、新型コロナ感染にあわれた患者さんやご家族の中にも緩和ケアを必要とする方がたくさんいます。緩和ケアのコンセプトが誤解されていないか、記事を通して誤解されないか心配だと感じ、補足しました。
コロナ患者を受け入れる病床を確保するために、他の病気の患者の入院や救急搬送を断ったりする事例が全国で相次ぎました。医療リソースは有限であることからどのように配分するか決めなければいけなくなり、特に、「緊急の対応を要する病気」でない場合には優先順位は下がってしまいます。そういった事情から、緊急ではない予定手術、抗がん剤治療のための入院、緩和ケアのための入院などが後回しになってきた経緯があります。根本的には、ワクチン接種の普及などによってコロナで入院が必要な患者数を減らしていくことが事態の解決になると思います。
これ、がんセンターにはかなり影響あります。

病院内には他の癌治療中の患者さん(手術や化学療法で免疫が低下しているリスクがある方々)がいるため、コロナ禍になり家族の面会に関してはかなり厳しくなりました(ほとんどダメです)。ゆっくり進行しある程度外来の段階で訪問看護、在宅医療などの導入が間に合っていればほとんど問題ないのですが、急激に状態が悪化し入院管理になった場合、最悪亡くなるまでほとんど家族と過ごせないという最悪の環境になります。たとえ「最期は病院で過ごす」という希望がある患者さんもそんな環境は望んでいないだろうし、我々が提供したい医療からも程遠い状態です。
感染者が増えて困るのは周りの人

「新型コロナウイルスの感染が拡大する局面では、コロナの患者を受け入れるために一般の診療を縮小する動きも起きています。」