中国指導部が鉱業各社に石炭フル生産命令、電力危機対応-関係者
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注目のコメント
下記でコメントしたが、冬に向けての石炭在庫の確保がヤバイのだと思う。
https://newspicks.com/news/6231635
背景として、昨年後半から、オーストラリアからの石炭輸入を政治的対立でかなり止めている。燃料炭についてこれまで4割ほどを占めていたのがほぼゼロになって、インドネシアへの依存度が半分弱→7割と増加。
https://bit.ly/2YdYbI6
でも、インドネシア、またそれ以外にもロシアやモンゴルなど代替の供給元がそれぞれ課題がある模様。
https://newspicks.com/news/6234427
中国自身も世界トップの石炭生産国。たしか国内比率が9割くらいだったと思う。ただ、2012年くらいから国内生産量は横ばい。一方でエネルギー需要は増えていて、ガス火力や再エネや原発などが増えていたと思うが、電力だけでなく熱源供給としても使っている。
統計が旧正月前後でなかったり歪むので、正確に分からない部分もあるのだが、電力量としては夏と冬の2回にピークを迎え、一方熱量ベースでは冬がピーク。
その観点で、電力危機対応だけでなく熱源含めたエネルギー危機対応だと思う。
さて、世界政治と経済はどう動く?
米国も石炭生産が多かったが、過去10年ほどでかなりがChapter 11になっていたと思う。ESG対応のなかで、資源メジャーや商社も燃料炭からはエグジットしている。
実際の生産量がどうなっているかまでモニターしていないが、オーストラリアからの輸入が再開されたり、他国からの輸入が再開されたり、一方で石炭事業に金融が付けにくいコンセンサスが先進国金融機関で出てきたところを、政治含めてエネルギー危機・経済危機を防ぐといった観点で、再度やっていくのだろうか?13次五ヶ年計画では、2020年の石炭生産量を39億トンを上限とする石炭抑制政策を掲げ、2020年までに過剰な生産量能力を8億トン削減、炭鉱数を2015年の9700から6000箇所に、石炭企業を6000社から3000社へ削減する目標だった。
2016年から行われた操業日数276日規制などで生産量が前年の37億トンから34億トンまで落ち、輸入量が急増。操業日数規制は撤廃された。
一方、習近平体制を固める意味もあった石炭事業者の整理統合は着実に進み、過剰生産能力はは目標を上回る10.6億トンの削減、炭鉱数も目標以上の5000ヶ所まで減った。
14次五ヶ年計画では、さらに4000ヶ所まで減らす計画になっている。
その結果の石炭生産量逼迫。世界の石炭生産の半分は中国なのだから、世界にも影響を与えるのは当然。