「リスク抑制投信」を点検 成績に差、安値で償還も

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• 長澤 敏夫

  株式会社　日本資産運用基盤グループ - 主任研究員 主任研究員

  ・2021年10月02日

  いつも言われていることですが、家計の金融資産が6月末で1,992兆円、そのうち現金・預金が1,072兆円と過半を占める中、自分にも身近にいますが、投資に興味がないというか、拒否反応を示すような岩盤預金者を、如何に投資信託等を使った安定的な資産形成に振り向かせるか、という観点から、「あんしんスイッチ」のような貯蓄と投資の中間という位置づけの商品は、実際、購入者の多くが、預金からの振替だったと聞いておりますし、初めの一歩の商品としてはよく考えられたものだと思います。
  　結果として、コロナショックで１割損をしたところで償還になりましたが、これらの商品に初めて投資した投資初心者の方が、懲りずに長期的な視点で資産運用の世界に留まれるかは、販売会社の営業員が顧客に寄り添ったフォローアップができるかにかかっているのではないかと思います。そういった意味でも、ネット取引等の利便性ももちろん大事ですが、「人によるアドバイス」の価値は逆に増す方向にあるのではないかと、10月4日の「投資の日」を前に思いました。