【読書】組織を停滞させる「同調圧力」をぶち壊そう
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同調圧力とは、同調するように圧力をかける行為で、なぜそのような行為が生まれるのか、以下のwikipediaでも科学的な観点、心理学的な観点、社会学的観点などが書かれていて面白いなと思いました。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%B2%9B%E8%AD%A6%E5%AF%9F#%E8%A1%8C%E5%8B%95%E5%8E%9F%E7%90%86
この記事を読むと、同調圧力を生む側の一つの要因として「自分で自主的に選んだ選択肢ではないものに対して自分自身が同調して我慢して従っている、なので周囲にも同調を求める」という原理があるように思えるので、自分自身が無自覚に同調圧力を周囲にかけないようにするには、様々な行動を意識的に「なぜ自分はそうするのか」を考え、「自分は自分の考えでこうする」という意識を持って自分で選択して行動するのを心がけるのがよさそうですね。
こういうのは多分家庭でも大事で、子供が何をどうするかを親が決めて親に従わせるようにすると、自分で選んだ行動より周りが選んだ行動をとるようになり、いずれは「自分は従ってるのになんであいつは従わない」となりそう。
注目のコメント
アメリカで働いた経験と欧米の外資系での経験で言えるのは、欧米では日本でいう「同調圧力」はほぼ皆無です。出る杭は打たれるのではなく、逆に賞賛してくれます。日本は「協調性」が高いからこそ平和な国である一方、個々の「個性や多様性」を表現しにくい組織環境が多いのは確かです。
ただし、社会全体や企業体制がが変わるのを待つか、自ら同調圧力フリーな職場を選んでいくかは、一人ひとり次第の選択肢です。例えば、長年「同調圧力」の環境の企業が、組織体制が変わりどれだけ会社の期待値と見える化で、個人の発言の自由を重んじたとしても、長年ついた「同調という習慣を手放せるか」は、本人次第。まずは、自分の行動を変えないと何も始まらない。
同調圧力がない組織は、楽しいの連続です。大変な仕事でも「自分ごと」として捉えて、やりがいがあるからこそ楽しいと感じる。転職が当たり前の時代になってきたからこそ、自分らしくいられる組織環境を選択して自ら切り開くことが大切ですね。エロ漫画家出身の経営者です。「エロ漫画家です」と自己紹介をすると、不思議なことにほとんどの同調圧力が消滅します。多分先方が「エロ漫画家だからしょうがないな…」と勝手に思い、同時に私が「エロ漫画家なんだからしょうがないだろ…」と勝手に思うことによって起こる現象なのだと思います。
実のところ私はエロ漫画家になりたかったと言うよりも、自分に対する同調圧力を消滅させたかった、消滅させられる職業や立場であれば何でもよかった、ということでこの職業を選んだのかも知れません。
ところで「エロ漫画家です」と自己紹介してしまうと言う技ですが、つまるところこの手法は「この人は自分とは違う人だ」と相手に誤認させることによって圧力から逃れると言う技術です。私のような例は極端ですが、もう少しゆるくこの技術を使う方法があります。
例えば
・OLだがデスクに自分で塗装したガンプラが飾ってある
・おっさんだがお昼は絶対にフレンチしか食べない
・打ち合わせ中にちょくちょく方言を出してくる
・ヒンドゥー教徒である
なぜだかこのような人々にはあまり同調圧力がかかりません。相手が勝手に「自分とは違う種族だ」と誤認しているからです。
この技術を使うときのポイントは、それ以外のところはしっかり組織のルールに則って行動してあげるということです。そうすることで「この人は組織の輪を乱す人だ」ではなく「この人はちょっと変わってるだけでいい人だ」というように認識されるというわけです。それどころか「この人はいい人なのに誤解されやすい」といいように解釈されて、普通にしているよりもよっぽど評価され易くなったりもします。
重要なことは、組織に対して100%同調する人間を目指すのではなく、10%同調出来ないところがあるが、その10%はどうやら無害なので放っておこうと認識されることです。それはたった10%のささやかな反抗ですが、その10%があなたの人生をとてつもなく自由にするかもしれません。山本七平が『空気の研究』で指摘した日本組織の精神構造、40年以上経った現在も何ら変わらないということでしょうね。自己と他者を同一であると捉えることを絶対視し、それを阻む異分子を排除しようとすることが「空気」の基礎になっていると山本は指摘しています。
この点、一般人にとって初めて所属する組織は学校だと思いますが、ザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトが「クラスメートと仲良くなれないのは当たり前」と述べているように、同じ組織でも「他人は他人」と割りきることが当たり前になれば、もっと楽になれるんでしょうね。
「みんな仲良く」というフレーズは、要は「同調しなさい」という呪いなんだと思います。
(以下引用)
「クラスメート」と「友達」は違うんだよ、うん。たまたまさ、同じ年に生まれて、近くに住んでただけじゃん。それはさ、例えば、渋谷から山手線に乗って、「はい、今この瞬間この電車に乗ってる人はみんな友達」って言われるのとおんなじだよ。そんなの、「仲良くできるかどうかは自信ねえな」って思うでしょう。当たり前じゃないですか。クラスメートと仲良くなんかできるわけないんですよ、うん。それ普通。友達なんかできるわけない。でも、学校っていうのは何をしにいくとこかっていうと、仲良くもないし友達でもない奴と、「うまくやること」を勉強しにいくんです。
https://news.kodansha.co.jp/20160628_c01