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カーボンニュートラルの宣言や処理水の海洋放出、デジタル化などなど、「先送りできない問題に道筋をつけた」と胸を張って述べていました。
内容はさておき、口調がとても力強くてそれまでの菅さんとは全く違いました。「自分の言葉」で喋っている感じでした。いつもの会見でこの演説が披露できていれば、菅政権、続いたのでは…などと考えながら見いってしまいました。
それはさておき、「次の首相」は岸田さんになりました。
いつものことながら総裁選は派閥の論理が大きく働き、神経戦と情報戦の日々という印象もありました。それは今後の組閣や衆院選に向けてしばらくは変わらないでしょう。
ただし、大事なのはそこではない。むしろ、岸田さんが何を語り、どんな政策を実行しようとしているかです。というわけでこの記事では新総裁・岸田さんが語ったことややろうとしていることをまとめました。
先日の単独インタビューや、去年のインタビューも合わせてご覧いただけたら嬉しいです。こうした記事をベースに、岸田政権を定点観測できればと思っています。
https://newspicks.com/news/6194265
https://newspicks.com/news/5187116
ただ、ちょっとだけ気がかりなのは、ステークホルダー資本主義って甘美な響きだけに、ステークホルダーにとって素晴らしいことをするためには利益を犠牲にしてもよい、とおかしな方向へ世論を持っていかないか、です。
ステークホルダー資本主義の流れに中にCSVやESG、インパクト投資が位置づけられるわけですが、過去にあった「贖罪」や「免罪符」としてのCSRではけっしてありません。
ESGやインパクト投資のエッセンスを組み込んでいる投資家と面談するとわかりますが、これまでの投資家と同じように普通にガツガツしています。
もっとわかりやすく言うと、ステークホルダー資本主義というのは、社会課題も環境課題もやっつけることで自社の経済的利益も潤う枠組み。ある意味、株主資本主義よりも野心的なんです。
だから、イノベーションが必要だし、アメリカもEUも野心むき出しでタクソノミーだ、カーボンニュートラルだとやっているわけです。
このことが一番わかっているという印象を受けたのは河野さん。岸田さんは大丈夫かな???
やむなく調べたところ、岸田氏は入行後本店の外国営業部に配属されて、その後高松支店に転勤になったそうです。
最初の配属が高松支店だった私と、ちょうど入れ替わりのようですね。
仕方がないので、当時在籍していた元女性行員に訪ねたら「(岸田さんは)いつも落ち着いていて、爽やかな青年だった」とのことです。
政界のプリンスと私たち一般庶民は違います。
まあ、あの当時のオンボロ独身寮に住んでいたとしたら、外野から親近感を覚える程度です。
また以下のインタビューなどもとても興味深い。
『株主の利益や経営陣の利益を最優先していった「株主資本主義」のありようから考え直さなければなりません。今、「ステークホルダー資本主義」が提唱されていますが、成長の果実を関係者にどれだけ広く分配していくかが重要です。
分配については、野党はずっと前から主張してきた。しかし、「成長」が抜け落ちていたため、説得力がありませんでした。今まで「成長」を第一に考えてきた自民党が分配を訴えるというところに説得力があります。』