[ロンドン 28日 ロイター] - 中国の鄭沢光駐英大使は28日、中国を抑圧・包囲しようとする試みは常に失敗するとし、主要国に対し、中国との対立につながりかねない植民地主義的な考えを避けるよう求めた。

中国は、オーストラリアに原子力潜水艦技術を提供する米英豪のインド太平洋地域における新たな安全保障上の枠組み(AUKUS)を繰り返し非難している。

鄭大使は、中国の建国72周年を祝う式典で演説し、中国共産党は半世紀以上にわたって7億7千万人超の人民を貧困から救い出すことで、外国の抑圧者を排除し、国家を再建したと発言。

「中国を封じ込めたり、包囲したりしようとする試みは過去に成功したことがなく、将来も空虚な夢でしかないだろう。誰も中国人民のさらなる発展を止めることはできない」と述べた。

また、主要国は「植民地主義的な考え方」や「分裂や対立につながる動き」をすべきではないとの考えを示した。

英国については、ここ数カ月に「幾分後退」した中国との関係の改善に取り組むべきとした。

英国は、香港や新疆ウイグル自治区の扱いを巡り中国を度々非難しており、今月には鄭大使が英議会でのイベントに参加することを禁止した。

鄭大使は、中国の発展には社会主義と中国共産党が欠かせないと指摘。「中国共産党がなければ、新しい中国は存在しないだろう。社会主義は中国を救う唯一の方法であり、中国の特色ある社会主義は中国を発展させる唯一の方法だ」と述べた。