(ブルームバーグ): ヒューリックは28日、国内外で新株を発行して最大約1158億円を調達すると臨時報告書で開示した。調達した資金は投資や社債の償還、借入金の返済などに充てる。

調達資金のうち621億円を2024年12月末までに開発・建て替え事業の投資資金に充てるほか、23年12月末までに14億円を再生可能エネルギー施設に投資することを計画している。

残りの約523億円については、22年3月末までに新規物件の取得や短期社債(コマーシャル・ペーパー)の償還資金や短期借入金の返済資金の一部などに充当する。公募価格は早ければ10月6日にも決定するとしている。

重点エリアとして定める銀座や新宿駅東口、渋谷・青山など都心好立地での投資を拡大するほか、耐震性の強化、温室効果ガスの排出削減などに取り組む予定だ。

同社は24日、電通グループの本社ビル(港区汐留)などを取得する特別目的会社(SPC)に出資する方針を明らかにしている。同SPCは電通Gから物件の信託受益権を取得し、ヒューリックの持ち分法適用会社となる。

国内募集分の共同主幹事はみずほ証券、野村証券、大和証券が、海外募集分の共同主幹事はみずほインターナショナル、野村インターナショナル、大和キャピタル・マーケッツ・ヨーロッパが務める。

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