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東京は変わらず国際都市として、ニューヨーク、ロンドン、パリ、シンガポールなどと競い合うだけの競争力を保持し続けることで、日本全体の経済を牽引する役割を担い続ける必要があります。しかし、それだけでは日本は変わりません。新しいビジネス、産業の多くは米国における東海岸に対する西海岸のように、エスタブリッシュメントの集積地とは異なる場所で興ります。中部、関西に加え、札幌、仙台、広島といった中枢都市(政令市)レベルの都市が、グローバルレイヤーでプレイすることで、経済圏を形成することが日本全体を変革し、新たな成長軌道を描くことが重要です。東京一極集中ではなく、東京を含めた複数の都市が世界都市へとなり得るように、多極集中構造へと変革することが重要です。
さて、本記事では触れていませんが、福岡市は極めて新陳代謝が激しい都市です。毎年10万人が福岡市外へ転出し、11万人が福岡市内に転入しています(差引きで毎年1万人増加)。そうした中、居住年数20年以上の人は全体のわずか19%、福岡市外で生まれ引っ越してきて10年未満の人が実に45%と半分近くを占めています。しかし、この「若さ」が福岡市の強さなのです。よく地域活性化に必要なのは「よそ者」「若者」「バカ者」だと言われますが、これは単なる比喩ではなく、いかに外から若い人を呼び込み、それまでの常識を外れたことがやれるか、ということが新しく経済を起こす上で重要であるかを、福岡が見せてくれています。
多くの地域が若者の域外流出をとどめようと躍起になっていますが、快く外に送り出しましょう。それ以上に、どれだけよそ者を呼び込むことが出来るか、が大事です。そして、そうしてやってきたよそ者が地域の常識から外れたようなことをしようとしても、それを支援することです。地域の成長を妨げているのは、結局古くからいるその地域の既得権益です。それを変革した上で、地域の生態系の中でどのような役割を担うべきか、自らの存在意義=「パーパス」を考えた上で戦略的に地域を引っ張ることが出来る人とその仲間が非常に重要に思います。
「地域から日本を変えよう」という気概に溢れた若い人が増えているように思います。そんなモメンタムをもっと盛り上げていければ幸いです。
リアルとバーチャルの主従が逆転した今、ポストコロナで新たな都市の生態系が生まれるという話は、他の都市、周辺自治体にも大きなチャンス到来となるでしょう。一方で長年言われてきた「道州制」の実現は現実的に落とし込むとリアルな難しさがあることも現場を改革してきた高島市長の話で納得しました。
課題は明確なので、自分の領域から越境して広域的な視野で設計から実装まで進められる各界のリーダーが地域に出てくるかが日本を変えるキーになると確信!
札幌にいる身としては、悔しーー。