2021/9/29
【牧野正幸】苦戦した私だから言える「日本のSaaS」の大問題
調査会社のガートナーの直近の調査によると日本でのSaaSの利用率は39%。
コロナ禍でSaaSシフトは加速したが、まだまだ従来型のシステムが多数派だということだ。
また、ガートナーは2019年のレポートで日本はクラウドの導入において、アメリカよりも約7年遅れた最下位ランクの「抵抗国」になる見込みだとしている。
アメリカと違い、日本ではSaaSの普及を阻む大きな壁が存在する。
ソフトウェア企業、ワークスアプリケーションズの創業者で、元CEO(最高経営責任者)の牧野正幸氏もその現実に直面した。
ERP(基幹業務システム)の世界でゼロから大成功を収めたワークスアプリケーションズは、SaaS型の新製品「HUE(ヒュー)」の開発が遅れて、経営が悪化。主力事業を売却することになり、牧野氏も2019年に退任した。
現在、パトスロゴス社長としてスタートアップの支援を行う牧野氏は、最近の「SaaSブーム」をどう見ているのか。
そして、その経験から我々が何を学べるのか。NewsPicks編集部はロングインタビューで牧野氏にSaaSシフトにおける「大問題」を余すところなく語ってもらった。
INDEX
- 「中途半端なSaaS」はダメだ
- 大問題①「個別最適化」
- 大問題②「開発費用での赤字」
- 大問題③「成功の罠」
- 大問題④「サブスク」
- 大問題⑤「自前主義」
「中途半端なSaaS」はダメだ
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この連載について
今、日本のビジネス界を席巻するクラウド型のソフトウエア「SaaS(サース)」。DXが遅れる日本企業の改革役として、SaaS企業への期待が高まっている。巨大なSaaSニーズを取り込むべく動く、ベンチャー、大企業の最新動向を紹介する。
Based in Stamford, Conn., Gartner provides independent research and analysis on information technology and other related technology industries.
時価総額
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