[マンチェスター(英国) 24日 ロイター] - サッカーの欧州クラブ協会(ECA)は24日、ワールドカップ(W杯)を2年ごとに開催する国際サッカー連盟(FIFA)の計画について、「クラブゲームに直接的な破壊的影響」をもたらすとし、反対の姿勢を示した。

W杯隔年開催案は、アーセナル(イングランド)の元監督であり、現在はFIFAでサッカーの国際的な普及を促進する「グローバル・デベロップメント」部門の責任者を務めるアーセン・ベンゲル氏が中心となって検討されている。ただ、関係各所からは批判的な意見が出ている。

234の欧州クラブを代表するECAは「サッカークラブは常に、IMC(国際マッチカレンダー)を形成するにおいて、基本的かつ尊重されるべき声であり続けてきた。クラブはサッカーの礎であり、大会の推進役。そして選手育成と投資の主要な拠点であり、ファンと地域社会の支柱でもある」とコメントした。

同協会は、カレンダーの改定に関して話し合う準備ができていたものの、FIFAからの協議が欠如していると主張。「このことを受け、ECAは重大な懸念を抱いており、FIFAが積極的なPRキャンペーンを展開し、IMCの改定、特にW杯の隔年開催に踏み切ろうとしていることに警鐘を鳴らす」と述べた。

W杯の隔年開催案を巡っては、欧州サッカー連盟(UEFA)のアレクサンデル・チェフェリン会長は、連盟の意向に反して計画が進められた場合に欧州としてW杯をボイコットする可能性があるとFIFAに警告。南米サッカー連盟(CONMEBOL)も、強く反対する姿勢を示している。

一方で、アジア・サッカー連盟(AFC)は肯定的。北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)は「心をオープンにし、積極的に関与する精神で」同案を検討しているとコメントした。アフリカ・サッカー連盟(CAF)も同様の立場を取っている。