2021/9/26

【新発想】サラダチェーン「クリスプ」のデータ経営が面白い

コンサルタント(元NewsPicks記者)
都心を中心に展開するサラダチェーン「クリスプ・サラダワークス」。2014年に麻布十番で第一号店を創業してから、現在19店舗まで拡大してきている。
そんなクリスプが、7月からユニークな施策を開始した。ホームページの閲覧数や客の来店回数などのデータを、ホームページ上で公表し始めたのだ。
なぜ、データを公表しているのか。そもそも、顧客データを得ることが難しいと言われる外食で、どのようにデータを得ているのか。
クリスプの創業者である宮野浩史社長に詳しく聞いた。
宮野浩史(みやの・ひろし)/クリスプホールディングス社長
1981年千葉県生まれ。15歳で渡米し、18歳のときに現地で飲食業を起業。22歳で帰国し、タリーズコーヒージャパンで緑茶カフェ業態に5年携わる。その後、ブリトー&タコス専門店「フリホーレス ブリトー&タコス」を立ち上げる。現在はカスタムサラダ専門店「クリスプ・サラダワークス」などを展開するほか、カチリでモバイルオーダー運用ソリューション「PLATFORM」事業にも取り組む。(写真:クリスプHD提供)

ニーズが眠る「ファーストカジュアル」

──日本の外食には、サラダそのものがメインディッシュになるような業態はほとんどありませんでした。なぜ、この業態にしたのですか。
宮野 日本では、サラダをメインとする業態は珍しいかもしれませんが、実は世界には、そうした業態が数多くあります。