2021/9/25

【豊田真由子】誰も知らない「派閥」のはなし

元厚労省官僚、元衆議院議員
4人の候補による選挙戦が続く自民党総裁選。
今回の総裁選では各候補者の政策や人柄に加えて自民党の「派閥」のあり方が論点となっている。
日本の次のリーダーを決める選挙が、ベテラン、大物議員たちの意向に大きく左右されてしまっていいのか、という問題だ。
自民党の若手議員たちはこうした派閥の拘束に反発し、総裁選は多くの派閥で「自主投票」の様相を呈している。
自民党総裁選に出馬する候補者4人。左から河野太郎行革担当相、岸田文雄元自民党政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子自民党幹事長代行(写真:時事)
では、そもそも派閥とは何のために存在するのか。派閥の存在は本当に「悪」なのか。
NewsPicks編集部は2012年から5年間にわたって衆議院議員を務めた豊田真由子氏を直撃。
ふだんのニュースからは見えてこない永田町の「深層」を見ていこう。
INDEX
  • 単純な「対立構造」ではない
  • 「勝ち馬」かが最大の判断基準
  • 派閥は決して「一枚岩」ではない
  • 自民党の敵は自民党
  • 「派閥」はなぜ、必要か
  • 派閥は本当に「悪」なのか
  • 国家のリーダーに必要な「資質」
豊田真由子(とよた・まゆこ)/元厚生労働省官僚、元衆議院議員。1974年、千葉県生まれ。東京大学法学部卒業。厚生労働省(旧・厚生省)に入省後、ハーバード大学大学院に留学し、公衆衛生を学ぶ。厚生労働省老健局課長補佐、在ジュネーブ国際機関日本政府代表部一等書記官などを歴任。2012年、総選挙に自由民主党公認で出馬し、当選。現在は、介護と保育を手掛ける社会福祉法人に勤務。

単純な「対立構造」ではない