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台湾のADIZに侵入した中国軍機は、大型爆撃機H-6や対地攻撃能力を向上させたJ-16戦闘爆撃機などで、空からの攻撃能力を台湾に誇示するためのものとも考えられます。また、Y-8対潜哨戒機も飛行していますから、米海軍やオーストラリア海軍の潜水艦の脅威を排除しつつ、台湾に対する軍事力行使を行うことを想定しているのでしょう。
今回の中国軍機の台湾ADIZ侵入は、台湾のTPP加入申請を牽制するものだと言われています。中国外交部は、台湾のTPP加入申請について、加入の可能性がないのに中国に対抗する姿勢を示すだけの「撹乱」であると言っていますが、実際のところは、相当神経を尖らせていることの現れです。
TPPの議長国である日本の茂木外務大臣や河野次期自民党総裁候補が、台湾のTPP加入申請に対して歓迎の意を示しています。こういった動き自体が中国にとっては許容できないでしょう。しかし、今年の議長国は日本ですが、TPPの議長国は1年で交代し、来年は中国に宥和的なシンガポールが議長国になります。
中国だけでなく、台湾のTPP加盟も相当な困難に直面するでしょう。TPPの交渉はメンバー同士の二国間交渉で行われますが、中国は、全員が集まる会議と同様に、中国を支持する国々を使って、中国の加盟に反対する日本やオーストラリアなどを孤立させようとするでしょう。中国が改善する気がない強制労働等の問題を主要な課題にしないように働きかけもすると考えられます。さらに、影響力工作として各国の経済界に働きかけ、中国の加盟を政府が支持するよう仕向けようとするでしょう。
それでも中国は現段階でTPPに加盟する基準を満たしていないと認識されており、解決も難しいと考えられています。今年の議長国である日本は、中国に基準をクリアするように働きかけ、同時に台湾の加盟に向けた雰囲気を作れれば、存在感を増すことができるでしょう。
ただし、中国が加盟を望むのは、将来、国際社会に中国版の標準、ルール、規範を実装するためのステップと考えているからですから、中国が加盟した後に、なし崩し的に中国のルールを広めようとすることを理解し警戒する必要があります。