[ロンドン 23日 ロイター] - IHSマークイット/CIPSが23日発表した9月の購買担当者景気指数(PMI)速報値は、製造業とサービス部門を合わせた総合指数が4カ月連続で低下し2月以来の低水準となった。企業はコスト上昇に苦しんでいる。

総合PMIは54.1。8月の54.8から低下し、ロイターがまとめたエコノミスト予想(54.5)も下回った。

IHSマークイットのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「9月のPMIは、英経済がスタグフレーションに向かっているとの懸念を強めることになる。需要が第2・四半期にピークを付けた後、減速している明確な兆しが出ている中、PMI調査は企業活動が一段と原材料や人手の不足の影響を受けていることを示した。これは特に製造業で顕著だが、一部サービス企業でもみられる」と述べた。

サービス部門PMIは55.0から54.6に低下。ロックダウン(都市封鎖)下にあった2月以降で最低となった。

事業の見通しを示す指数は9カ月ぶりの低水準。サービス企業は統計を取り始めた1990年代半ば以降で最も大幅に価格を引き上げた。

ウィリアムソン氏は「ブレグジット(英国のEU離脱)は、世界的なパンデミックに関連した供給・労働市場の制約を深刻化させた要因として頻繁に指摘されるが、輸出販売が減少した原因とも言われている」と述べた。

製造業PMIも60.3から56.3に低下し2月以来の低水準となった。