2021/9/24

【解説】中台が参加表明。今、TPPに注目すべき理由

NewsPicks 記者
TPP(環太平洋パートナーシップ)が、にわかに注目を集めている。
9月16日に中国が加盟申請を行ったかと思えば、22日には中国と対立する台湾も加盟申請に踏み切ったからだ。
TPPが世界的に注目されたのは2015年。当時オバマ政権だったアメリカや日本など12カ国が参加して発足したTPPには、「対中包囲網」という狙いも込められていたとされる。
ところが、今となってはアメリカは離脱し、中国が加盟を目指すというあべこべの状況が生まれている。
近年の経済協定は、もはや「関税撤廃」という経済協定にとどまらない。むしろ、「人権」や「安全保障」など、国家の価値観を含めた国家間協定の様相を呈している。
中国参加の現実味はあるのか。また、中台の「同時加盟申請」にはどういった背景があるのか。そもそもTPPとはどのような構想なのか。NewsPicks編集部が解説する。
INDEX
  • 「関税」から「ルール」へ
  • 協定は「妥協」だ
  • 中国の加盟申請が持つ「意味」
  • TPPは中国包囲網なのか
  • 中国と台湾を巡る「綱引き」
  • 米国の復帰はあり得るか