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FDAはファイザー社のワクチン接種に関して、65歳以上、重症化リスクを持つ患者、医療従事者などコロナに頻繁な暴露がある人たちへの3回目のワクチン接種を許可しました。これを受けて、医療機関でも急ピッチで3回目接種に向けて準備を始めています。なおモデルナや他のワクチンに関してはいまだ承認されておらず、今後の検討事項となっています。
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米国でも3回目接種の使用が許可されました。ただし、いくつかの条件がつき、一般の方全てに対して行われるわけではありません。

▶︎対象はファイザーの2回接種を終えた方のみになります。モデルナやJ&Jの方はまだ追加接種の対象になりません。
▶︎65歳以上または重症化リスクを持つ方または職業上新型コロナへの頻繁な暴露がある方(すなわち医療従事者)が対象になります。
▶︎タイミングとしては、2回目接種から6ヶ月以上経過した人が対象になります。

このようにいくつかの条件付きですが、米国のこのような動きは他国にも影響を与えるかもしれません。同時に、ワクチンの供給が十分でない国への供給の遅れが懸念されます。
3回目のブースター接種に関しては、先週のNEJMに報告があります。

▷Bar-On YM, et al. Protection of BNT162b2 Vaccine Booster against Covid-19 in Israel. New England Journal of Medicine 2021.
▷Falsey AR, et al. SARS-CoV-2 Neutralization with BNT162b2 Vaccine Dose 3. New England Journal of Medicine 2021.

これらがファイザー社のワクチンのデータであるため、FDAの承認もファイザーが先行したのでしょう。

そして、9月15日のNEJMでは、ファイザー社の新型コロナワクチンの6ヶ月間の効果、9月22日のNEJMでは、モデルナ社の新型コロナワクチンの240日間の効果が示され、よりひろくその効果がわかってきました。

▷ Thomas SJ, et al. Safety and Efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine through 6 Months. New England Journal of Medicine 2021.
▷El Sahly HM, et al. Efficacy of the mRNA-1273 SARS-CoV-2 Vaccine at Completion of Blinded Phase. New England Journal of Medicine 2021.

有効性や持続性を鑑みながら、より社会全体の益になる手法を模索していくことになるのでしょう。
新型コロナワクチンによってつくられる抗体は、接種後から徐々に減弱し、6カ月後には、コロナウイルスの感染に対し防御できなくなるため、高齢者のような感染=重症化・死亡への移行性が高いグループに対する必要性が高く認識されたものの、それ以外のグループに対しては、ベネフィットとリスクの関係をつかみ必要性を判断するために、まだしばらくの時間がかかる(時期尚早)という判断がなされたとの報道です。これも暫定的なものであり、今後は積み重ねられたデータに基づき方針は随時更新されると思います。ここまでの経緯は以下の通りです。

米国でのファイザー製ワクチンの3回目接種の許可については、
「コロナワクチン、米が追加接種を承認 9月20日から全人口に」(AFP 2021年8月19日)
https://newspicks.com/news/6111873?ref=user_1310166
の報道で、いったんは全人口に対して接種が承認されたことになっていました。

しかし、2021年9月17日のFDA諮問委員会の以下の意見を受けて、一部方針の見直しがなされました。

1 ハイリスクグループ(65歳以上か基礎疾患ありの方等)への3回目接種に対する意見
・3回目接種を行うべき(委員18-0の全会一致)
・仕事のためにウイルスにさらされる可能性のある医療従事者などを含める

2 全人口対象3回目接種に対する意見
・国立衛生研究所科学者マイケル・クリラ委員「現在のデータが一般の人々に適用可能または必要か否かは私にはわからない」
・フィラデルフィア小児病院ポール・オフィット委員「若い男性の心臓の炎症のリスクに関するより多くのデータをみたい」
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-09-17/two-fda-panel-members-question-need-for-broad-booster-approval

先に記した通り、FDA判断は2021年9月17日のFDA諮問委員会答申を尊重したものになりました。ただ、3回目接種のタイミングは、以前は最終接種から8カ月が対象となる見込みとされていたものが「6カ月後以降」とより短く設定されました。

日本は自国での追加試験をあきらめ、かつ効果は理解していますので、今後米国の方針をそのまま追随する見込みです。
今日近所のアイスクリーム屋に行ったら、「私は年寄りだから3回目打ったわよ」っていうおばあちゃんがいました。あれ、もう許可されたんだっけって思いましたが、多分ワクチン余ってるし、禁止を取り締まる術は無いから、中にはこの方針発表前にも既に3回目打っている人もいるのか、と思った次第です。

個人的には、アメリカ人にはむしろインフルエンザの予防接種もちゃんとして欲しいですが。去年インフルエンザにかかった人が例年に比べて激減した中で、マスク着用も徐々に解除され普通の生活が戻ってきたタイミングで、インフルエンザ大流行のリスクは大きそうですよね。
アメリカでは2回目のワクチン接種率がなかなか伸びないという話をよく聞きますが、そうするとコロナ感染者数が再び増加する可能性も少なくないかと思います。逆に重症化しやすい方々に一日でも早く3回目の接種を実施するのが良い方法ではないかと思いますね。
つまり、イスラエルでは現在壮大な実証実験が遂行されているということになりますね。

もしイスラエルで、三回目接種の副反応が従前レベルとさして変わらず、感染防止に強力に効いたら、先進国は三回目接種に舵を切るのでしょう。