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欧州電力危機からの警鐘

日本経済新聞
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  • エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所代表

    欧州では数年前から天然ガス田への投資を引き上げています。例えばオランダにあった欧州最大のガス田は予定より前倒しで生産停止になりました。また、英国は今年に入って天然ガスの生産量が28%減少しました。一方で、欧州の2021年第2四半期のガス需要は前年同期比で25%増加しています。

    一つの原因は、今年の風力発電の出力が不足していることや、英国等で石炭火力の廃停止が増えているからと考えられています。

    脱炭素のために、再エネ投資を拡大したところまでは良かったのですが、一方の天然ガス資源の開発投資、石炭火力発電の撤退が一斉に起きてしまえば、再エネ開発の速度が追いつかず、このような想定外のガス需給の逼迫が起きてしまいます。再エネ開発はある程度計画的に行うことが出来ても、撤退をコントロールしたり正確に予想することは非常に難しいです。

    欧州が深刻なガス不足に直面する中、米国の強い反対をはねのけて最近完成した、ロシアからドイツへバルト海を経由して接続される「ノルドストリーム2ガスパイプライン」は、年内か年明けの商業開通と言われています。ロシアからすれば、「だから言っただろ」という状態なのかも知れませんが、欧州議会はガス不足に直面するこのタイミングですらロシアからの天然ガス輸入の段階的廃止を求めることで決議しノルドストリーム2の使用停止を議論しています。

    最も深刻なはずの英国政府も、ガスへの投資不足が原因だとは認めていません。50近くあった電力ガス供給事業者は、8月から倒産ラッシュが続いていて、年内に10を切るかもとすら言われています。(この辺り、2月に理不尽な救済を求めた日本の新電力とは違いますね、、)

    現在欧州では11の原発が建設中て、16の計画があると言われますが、さらにオランダやポーランドで新設の動きがあります。

    欧州がこれから経験することは、エネルギーシフトにおける厳しい現実ということになるのかも知れません。

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注目のコメント

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    りそなアセットマネジメント株式会社 チーフストラテジスト チーフエコノミスト

    行き過ぎたESGや環境保護の負の側面が早くも表面化しています。欧州で電気代が去年の7倍と高騰、しかも石炭や石油を悪者扱いしたため、頼れる天然ガスの輸入先はロシアのみ。かつてウクライナはロシアと国交関係でもめてパイプラインを止められ凍死者が出たことあります。ロシアはパリ協定に賛同しつつ、2035年にかけて石炭を含む全ての化石燃料の大増産計画をぶち上げてます。脱炭素は必要だと思います。しかし、原理主義化するのは問題だと思います。


  • 自営 なし

    >欧州がこれから経験することは、エネルギーシフトにおける厳しい現実ということになるのかも知れません。

    急進的で無理が有る政策と感じる一方、この欧州がこの危機を乗り越えると日本は随分置いていかれる危機感も…


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