インスタグラムは10代少女に有害=内部資料
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依存症については、精神科医の松本俊彦さんの『薬物依存症』(ちくま新書)がとても詳しく説明してくれているのですが、この中で述べられていることは、薬物依存などの依存症は、つらい状況への自己治療として生じる、ということです。例えば、家庭内がDVなどでつらい状況に対して、アルコールを飲むことで自分を慰めることを続ける、というのがアルコール依存になる、という具合です。
その観点から見てこの問題が複雑なのは、人と人の繋がりを確保することのストレスを解消するためのツールが、人と人の繋がりをむしろ希薄化させ、かえって不安やプレッシャーのストレスを生み、依存症を生み出している、ということかと思います。
人間と人間の手触りのある繋がりというものを結局の所SNSは全く代替できないどころか、切り刻むものなのかもしれません。
注目のコメント
10代少女にだけ有害というわけではなく、切り取られ加工された情報が社会に与える影響が大きい、まさにインフルエンシャルであることの裏返しということでしょうか。
綺麗な顔ばかり見ていると、自分に満足できなくなったり、友人や恋人にも不満を持つかもしれない。美味しそうな食事ばかり見ていると、普段の食事が平凡でつまらないものに見えるかもしれない。綺麗な景色ばかり見ていると、自分の地元がいかにも平凡な風景しかないつまらない土地に見えるかもしれない。
本当はどれもそんなことはないのですが、確かにまだ現実世界を多く知る前にネット上の情報をシャワーのように浴びると、異なった価値観、またそれによって精神的影響があるというのは全く不思議ではありません。
インタグラムが悪いというよりも、ネットだけに依存せずバランスよく現実社会との接点を維持できるか、そういうことなのかなと思いました。SNSビジネスは、人が自然に持っている「承認欲求」を儲けの源泉にしている。
承認欲求は、満たされても満たされても、自分の幸福とは関係がない。他人からどれだけ承認されても所詮は他人の価値観に基づくものだからだ。
老若男女関わらず、自らの価値観が形成されていない人にとって、承認欲求には際限がない。だからアヘンのようにこの手のビジネスは拡大してきたし、これからもそうだろう。
ただ、この研究のようにSNSの問題については、だんだんとデータも収集され、分析的なアプローチが可能になってきている。国家にとってメリットがなければ将来的に規制対象となるだろう。逆にFBなどがSNS税などを追加的に収めるならばタバコのように生き残るか・・・WSJは「Facebook files」と題し先週5回にわたってFacebookの闇ともいえる部分を暴く特集記事を展開しています。今やインフラともいえるFacebookの問題だけでなく、WSJの取材力のすごさにうならされました。
https://www.wsj.com/articles/the-facebook-files-11631713039?mod=hp_lead_pos11