[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米財務省が16日発表した7月の対米証券投資統計で、海外投資家の米国債保有が4カ月連続で増加し、過去最高を記録した。

リフィニティブ・データストリームによると、海外投資家の米国債保有額は7兆5400億ドル。前月は7兆5000億ドルだった。

TD証券のシニア米金利ストラテジスト、ゲンナディー・ゴールドバーグ氏は「世界的な低金利が主な要因の1つだ。このことが、より多くの投資家が米国債を購入する要因になっているのは確かだ」と述べた。

米国債の利回りは低いものの、他の多くの主要国の国債利回りを上回っており、海外投資家にとっては魅力的な投資先となっている。

ゴールドバーグ氏は「7月には利回りがかなり大きく低下した。データでは、少なくとも海外投資家からの買いが一因だったことが示されている」と振り返った。

米10年債利回りは7月初めの1.4680%から月末には約24ベーシスポイント(bp)低下し、1.2256%を付けた。

国別では、日本の保有額が1兆3100億ドルで首位を維持。6月の1兆2800億ドルから増加した。

中国の保有額は1兆0700億ドルで、5カ月ぶりに増加した。

全体の対米証券投資は1260億ドルの買い越しと、前月の320億ドルから買い越しが拡大した。

米国債は102億ドルの買い越しで、2カ月連続の買い越し。5月は売り越しが2020年4月以来の高水準を記録していた。

米国株は前月までの12カ月のうち10カ月で買い越しとなっていたが、7月は343億1000万ドルの売り越し。売り越し額は少なくとも過去4年間で最大となった。