新着Pick
169Picks
Pick に失敗しました

人気 Picker
調査報告書を拝読しましたが、16ページにわたり圧力の経緯が詳しく書かれており、立派なものと思いました。10月のIMF・世銀総会の直前のこの時期(→現マネジメントによる総会でのプレゼンス発揮が難しくなる)に、トップの関与を明記した調査報告書を公表された世銀の自浄能力に、まずは敬意を表したいと思います。

世銀に限らず、国際機関の内部には「プレゼンス」や「メディアへの露出」を意識する向きも無い訳ではないと感じます。そして、とかく「ランキング」にメディアが飛びつきやすい構造の下、「ランキングの作成・公表」が、そうした安易な方法として使われやすい面もあると思います。

各国への国際機関の評価に対し、各国当局が「事実誤認」「制度を理解していない」等さまざまな反論を行うことは日々起こっていますし、国際機関の仕事の多くは、そうした折衝に充てられています。ただ、「ランキング」となると、一国の変更が他の国々の評価やアセスメント全体の信頼に響きますので、その作成にはとりわけ高い規律が求められるということだと思います。

現在、世界的には、「環境」や「脱炭素」などのランキングも流行りつつあるように感じますが、今回の経験が、巷に溢れる「ランキング」のディシプリンやモラルの確立に寄与してくれれば良いなと感じます。
定量項目もありますが、基本的に定性指標です。この手のものは、本指標のみならず、様々な指標が抱える問題です。

分析者としては、あくまで参考指標として、様々な指標を組み合わせて総合的な判断を下す必要があります。

例えば、身近に言うと、国際大学ランキング的なもの。作られた意図や背景をきちんと踏まえて理解しないと、踊らされます。
世界銀行の信用を揺るがしかねない問題です。ワシントン特派員をしていた時に韓国系米国人のキム総裁は「中国の操り人形」という話をありました。キム氏が任期途中で退任したのはこの問題が絡んでいた可能性があります。このような中国による国際機関の「乗っ取り」はしっかりと監視をして対策を出すことが急務です。
定性的要素が加わるこの種のデータは分析元の信頼性が命。政治色が強いとされる団体ではありますが、まがりなりにも「世界」銀行がこのようなことでは… 事実とすれば極めて嘆かわしいこと。
資本が欲しい中国だけでなく、ならば、大口投資国の米国等のデータはどうなんだろう… という疑念も湧いてしまいます。
「2018年版のビジネス環境ランキングをめぐり、中国政府高官がキム世銀総裁(当時)らに同国の順位について再三不満を表明した。こうした圧力を受け、世銀当局者らは起業などに関する3項目を操作し、中国の順位を本来の85位から前年並みの78位に引き上げた。20年版についてもサウジアラビアの順位などで操作があった。」

「報告書は、ゲオルギエワ国際通貨基金(IMF)専務理事=ブルガリア出身=が中国の順位改ざんに「直接関与した」と明言した。世銀は当時、増資を目指しており、有力な資金拠出国である中国の意向を忖度(そんたく)したとみられる。」

世銀ランキングで不正操作 中国引き上げ、IMFトップ関与か
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021091700250&g=int
ランキング不正はあってはならないことです。中国がトップになるとか、トップ10にはいるとかなら、その不正も価値があるとは思います。

しかし、草稿に比べて7位上昇し78位というのでは、不正のしがいもないですね。それで今回の大騒動になる。

ジム・ヨン・キム総裁やゲオルギエワ・現国際通貨基金専務理事の信用は、今回で失墜しました。
世銀のみならず国際機関が「ランキング」を作るときは、主人たる加盟国のプレッシャーが予想されるので、評価基準の合理性と透明性について、よほど慎重にならないといけない。IMFトップのゲオルギエワ専務理事による「多国間主義が懸かっていた。目標を達成できなければ世銀は深刻な問題に陥っていた」という言葉は重い。当時アメリカはトランプ政権。国際機関への風当たりが非常に強かった。多国間主義は中国に頼らざるをえないという、なんとなく暗い雰囲気があった時期。日本が何かできるかといえば、すでに資金力で勝負できる時代は終わってしまった。多国間主義の復権という観点からは、米国がバイデン政権になって本当によかったので、できるだけ続いてもらったほうが、ありがたい。
従来から、ビジネス環境の実地調査が行われる都市で調査対象となっている項目だけを集中的に(表面的にでも)改善して、国全体のランキングを引き上げるという手法の存在は指摘されていたように思います。見出しの「ランキングに不正」を見て、そのことかと思いましたが、より悪い方に裏切られました。。。
そもそもですが、こうした指標には偏りや思惑がある前提でみないといけないですよね。「圧力かけるとかけしからん!」とか言うんじゃなくて笑。そもそも何かの思惑があって、そのためにこういう報告書が作られるわけです。
新しい視点・視座で発刊を”継続”することこそ、国際機関の任務ではないか。