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発効、というのは、これからサービスや貿易の自由化を加盟国間で進めていく取り組みを始めよう、と、合意したということです。まだ関税が下がったりしたわけではなく、作業部会や各部門の委員会をどういう構成で立ち上げていくか協議している段階です。中国がこれから加盟して、協議に参加していく時間的余地はまだ十分あるでしょう。
英国も、2021年2月に加盟を申請しています。英国は、まだ加盟の承認を待っている段階です。既存の全加盟国が承認すれば、英国もTPP加盟国として協議に参加することになります。中国も、まず既存の全加盟国の承認を得てから、加盟することができます。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000022863.pdf
その後、中国が真剣に研究していることは伝えられていた。
米国、そして参加意欲を示している台湾の前に申請することを重視。
2021年議長国である日本を揺さぶることにもなる。
米国は国内対策で環境と労働の上乗せ要求せざるを得ないので動けないと見ている。
TPP加盟のハードルは高いが、各加盟国を各個撃破できるとタカを括っているふしも。
日本が中国の揺さぶりに、軸がぶれないかがポイント。
米国が入って中国が入らないTPPは、米国の力を背景に中国を牽制しつつ日本が東南アジア諸国に独自の影響力を発揮できる枠組みでした。一方、中国が入って米国が入らぬRCEPだと、日本は、価値観が共有できるインド、オーストラリア、ニュージーランドと組んで中国に対抗しつつ意見を主張することが精々で、中国に対抗しつつ東南アジア諸国に独自の影響力を発揮することは出来ません。しかも、土壇場でインドが降りて、RCEPの中で中国の影響力が巨大になって、日本の立場は微妙です。だからこそ、米国が降りたのち日本はTPP11を主導して発効し、米国の参加を待つ体制を作ったはずでした。
RCEPが合意に至ったとき、そして英国がTPPへの参加交渉を始めたとき、中国がどのように動くか気になっていましたが、遂に来たかと感じます。
https://newspicks.com/news/5900050?ref=user_1228737
https://newspicks.com/news/5804758?ref=user_1228737
米国が加わらぬままTPPに中国が入ったら、TPPでもRCEPでも中国が巨大な力を持って、東南アジアに対する日本の影響力は弱まります。TPPが目指した高度な自由化に中国が従うならまだしもですが、米国の参加を待つTPPは、今でさえ自由化の程度を制限しています。中国が参加交渉に当たって東南アジア諸国に影響力を行使して合意内容を緩めたら、日本にとって不利な状況が生まれかねません。TPP11を纏めるに至った日本政府の頑張りに期待したい思いです (^.^)/~~~フレ!
アメリカ国内のTPPに対する議論は脱退以降、ほぼ止まっているのですが、「雇用が中国にとられる」イメージが増幅していくのかと思います。あとは左派に強くある「TPP参加で環境規制が緩くなる」というイメージも大きくなるのかと思います。
ただ、この中国の動きをきっかけに、中国を排除する目的で安全保障の観点からバイデン政権が参加に前向きになるような可能性が少しでもあるのかどうかも注目したいところ。
無闇に中国を敵対視するのではなく、中国と関係を築いて戦略的ポジションを作るのが重要では?
法律の遡求適用の濫用を見ると、法治国家という名の独裁国家に見えますが…