「10年後に原発経験者いなくなる」 IHIや三菱重工の半端ない危機感
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「あと10年もたつと新設プラントの経験者はほとんどいなくなる」。IHIの緒方浩之原子力SBU長は危機感を募らせる。ピーク時の1980年代には原発事業の社員は約1000人いたが、足元ではほぼ半減(協力会社除く)した。
IHIでさえこんな減ったのか……。
ちなみに国内の専門産業が消滅したら何が起きるかというと外国企業(特に中国)が莫大な利潤を絞りに来ます。
アメリカ国内のレアメタル産業が壊滅した結果あらゆる産業生産品(ステルス戦闘機から高性能モーターまで)が中国製レアメタル無しで製造できなくなった事例と同様に。
ああ、第二次世界大戦で航空機産業撲滅したからそっちのほうがわかりやすいかな。
航空機の生産会社の納税先は大抵の場合日本ではない。
1945年から1952年までの航空機の研究・設計・製造を全面禁止だけで技術ツリーは途絶えるのだ。
1950年に朝鮮戦争が起きなければ現在の重工業産業自体が消滅していたかもしれないが。
注目のコメント
メーカーにとってみれば、「発注ないかも」の状態が10年続けばラインを維持することはできません。IHIや三菱重工のような大手だけでなく、原子力の非常に大きなサプライチェーン全体がもう相当弱っています。
これまでは国内原子力発電所の安全対策設備の増強などがあって何とかつないでいましたが、基数も減っていますし、今度のエネルギー基本計画でも新増設がかかれないとなれば、もう技術は失われると思った方が良いでしょう。
そして、石炭火力発電の技術も数年後こうなるわけですし、天然ガス火力発電も同様でしょうね。天然ガス火力が排出するCO2は石炭の6割程度とされますが、同じ「化石燃料」で新規投資は今後厳しくなるでしょうから。
ただ、世界中で、ニーズがなくなるということであればよいのですが、日本が輸出をしない(公的金融支援が無ければこうした大型案件を途上国などに輸出するプロジェクト成立は実質無理)というだけだと、どこかの国がそこに技術を売ることになるでしょう。
起きる変化としては、温室効果ガスの削減ではなく、日本の技術削減という事態になるのでしょう。10数年前に新卒の就職活動していたときに、多くの友人たちは原子力エンジニアを目指していました。
そして入社直前に3.11。
こういう記事を読むにつけ、彼らの多くがどうなっているのか、気になります。