EU、カブールに外交窓口設置へ タリバンとの交渉必至=ボレル上級代表
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EUは27ヵ国の集まりですから、それぞれの政府で、外交政策も、アフガニスタンに対して持っている国益上の関心も異なります。
デンマークやスウェーデンあたりは、ターリバーン政権を承認することはもちろん、交渉を持つことにすら非常に否定的です。
一方、ドイツやフランスをはじめ、いくつかの国は、ターリバーン政権と交渉して、できるだけ自国に利益を引き出そうとすることに積極的です。米国や英国とは別にターリバーンと交渉して、EU独自の外交を行いたいという意欲もあります。
「加盟国と調整し外交窓口設置」と記事にあるのは、カブールに外交窓口を設置するべきというのは、この外務・安全保障政策上級代表の個人の考えで、これから加盟国各国の政府と調整する、ということです。
EU外務・安全保障政策上級代表は「EUの外務大臣」とも呼ばれる立場ですが、EUに外交権があるわけではないので、主な仕事は、27ある加盟国の外交政策を調整して、EUとしての共同歩調を示すことです。調整は、うまくいかないこともあります。EUがカブールに外交窓口を設置する。ボレル上級代表が「(タリバンと)人権について協議することは全く矛盾することだが、そうせざるを得ない」と語った。外交の常道を踏まえている。「問答無用、相手にしない」と言って接触を拒否していたのでは問題は解決しない。
ここまで想定通りではないでしょうか。USの意向が内向的で脅威だけを示しているのであれば、EUもこう動くでしょう。次は上海協力機構の枠組みでどこがどう動くかというニュースでしょうね。人権問題というのがどうしても残りますが、それが本当にどこまでの国民負担を強いるのか注視するよりも、いまはアフガンという国の国際交流の世界にどう再加盟していくのか、それで国民生活の落ち着きがでるかどうかをよく見たいですね。