工作機械の成長投資に800億円投じる日本電産の思惑
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三菱重工工作機械を傘下に入れた日本電産は、工作機械を内製することで、世界のEV生産が急拡大に備えることができました。
歯車向けなどの工作機械は需要の波が大きいだけに、受注生産体制では急な注文に対応が難しいということです。
日本電産はEVモーター用の減速機用歯車の増産を決めた段階で、工作機械をどこよりも早く手に入れて、どこよりも早く増産体制を構築できるということになるわけです。
工作機械事業以外にも、金属積層造形装置やウエハ常温接合装置など、期待できる事業も日本電産は手に入れています。
金属積層造形は日本企業は精彩を欠いていますが、海外展開すれば、自動車部品メーカーに入れる可能性は大きいです。
また常温接合装置も、マイクロデバイスの量産に期待できます。レーザーによるウエハの接合面の洗浄も、ナノレベルの制御が必要なので、このウエハダメージを極限まで低減できれば、半導体の張り合わせウエハ需要が創出される可能性もあります。
記事は工作機械の売上拡大のための投資に絞られていましたが、三菱重工工作機械のポテンシャルをもっと引き出せるはずです。受注生産という文化から脱却して注文を取りに行くという日本電産の攻撃姿勢に転換すれば、眠る宝が現れてくるはずです。
日本電産に半導体に詳しい人がいれば、状況は変わると思ってはいますが、工作機械メーカーが需要家と一体になったという強みを世界で発揮して欲しいです。滋賀の栗東市の名前が世界に知られるくらい頑張って欲しいです。もう、すごすぎて何も言えない。
工作機械メーカーを傘下に持つモーターメーカー。ボブ盤は比較的マイナーな工作機械だけど、そのシェアを世界で伸ばそうと。
ちなみに日本の工作機械メーカー全体の売上は、輸出を含めて1兆円前後だったかと。