【洋服の青山】「コミュニティ発の商品」がテレワーカーを救う?

2021/9/15
ビジネスウェア3.0を定義する」というミッションを掲げ、さまざまな取り組みを行っている共創コミュニティ「シン・シゴト服ラボ」。NewsPicksユーザーの中から、活動内容への関心が高いメンバーが集まって誕生しました。
コミュニティメンバーは、洋服の青山などビジネスウェア専門店を運営する青山商事と一緒に、働き方が激変する時代の中での新しいビジネスウェアのあり方について議論を交わし、商品やサービスを一緒に開発(共創)することを目指しています。
業界も職種もバラバラのコミュニティメンバーたちが協力し、ディスカッションやリサーチ、仮説検証を繰り返した結果「リモートワーカー向けの商品開発」と「外勤・オフィスワーカー向けのサービス提供」の2つのプロジェクトが誕生。本記事ではそのプロジェクトの一つである「テレワーカー向けの商品開発」についてご紹介します。

テレワーカーの課題に向き合って生まれた商品

プロジェクトメンバーが最初に取り組んだのは、テレワーカーが抱える課題の洗い出しと、優先順位づけ。たくさんの候補があったなか、最終的には、仕事快適性を追求した商品を作ることに。
次に「洋服の青山」が商品に展開している技術を改めて確認しました。火山灰から採取された活性粒子を繊維に練りこむことで、1年を通じて体感温度を快適にキープする機能、スポーツウェアのようなストレッチ性と撥水加工による汚れ対策など。それらの中で、自宅などで長時間過ごすテレワーカーにとって、日中の室内で爽やかに過ごすためのビジネスウェアに必要な技術について、コミュニティメンバーと議論を重ねました。
隔週オンラインで行われている企画会議
さらに、コンセプトを磨き込んでいくこと約半年。最終的にたどり着いたのは、接触冷感、放熱、抗菌防臭、UVカットといった機能性を備えることで、周囲に迷惑をかけることなく快適さを実現できる「わがまま」な商品でした。

3名+100名超でプロジェクトを進行

隔週で「企画会議」を開催し、そこで下記メンバーを中心に議論しながらプロジェクトを進行。企画会議はコミュニティメンバーであれば誰でもリアルタイムで視聴でき、チャットを通じて提案が可能。多いときには総員20名を超える企画会議も。

【プロジェクトマネージャーの思い】共創の魅力を伝え、新しい顧客層の獲得を

「商品開発プロジェクト」プロジェクトマネージャーの岡本 政和さん(青山商事)に、プロジェクト運営に対する思いを伺いました。
岡本 政和(Masakazu Okamoto)
青山商事 総合企画部グループ長・リブランディング推進室室長補佐
1985年4月21日生まれ。大学卒業後、2008年青山商事に新卒入社。「洋服の青山」店舗に配属され、以降営業店でキャリアを積む。8年間店長職を経験。新宿東口店で上席店長として勤務後、2020年人事部へ異動。総合企画部を経て2021年からリブランディング推進室に配属となり、同時に「シン・シゴト服ラボ」商品開発マネージャーに就任。
-プロジェクトマネージャーに就任したときの率直な感想を教えてください。
まず、お客さまのリアルな意見が聞け、新しい知見が得られる良い取り組みだと思いました。さらに、営業店でお客さまと対峙していた頃から感じていた「会社の魅力が伝わりきっていない」という課題を解決できるのではとも思いました。
私はこれまで長く店頭に立っていて「洋服の青山」には良い商品・技術がたくさんあると確信しています。ただ、同じようなモノが溢れている現代、商品の力だけでは差別化しにくく、マーケティングの限界も感じていました。それが、共創という商品開発の新しい手法によって、これまでの顧客層とはまた違う人たちに、青山のことを好きになってもらえるのではと思っています。
そのための私の役割は、コミュニティメンバーと会社とをつなぐ「橋渡し」だと思っています。コミュニティに青山の商品開発力を活用いただくのはもちろん、シン・シゴト服ラボがどれだけ価値のある場所なのかを、自社の社員にもっと知ってほしいです。そのために、社内勉強会を開催し、このプロジェクトの目的や意義について、営業店のスタッフに説明したり、店長が出席する会議でコミュニティの活動について共有するなど、取り組みを進めています。
-今後の展望を教えてください。
シン・シゴト服ラボの活動をより多くの人に知ってもらうため、今回開発した商品の魅力を世の中にしっかり伝えていきたいです。とくに社内において、これまでも「今までの青山商事とは違う、良い取り組み」と反響をもらえることもありましたが、まだまだプロジェクトとしては道半ば。「面白い取り組みだけど、本当に共創した商品は売れるの?」と疑問に思われることも多かったです。今回作った商品をしっかりアピールし、さらに社内に「そんな魅力的な商品が作れるんだ」とコミュニティの魅力が伝わるようにしたいと思っています。
営業店の最前線でお客さまと向き合い、ここまできた自分だからこそ、現場のスタッフが楽しく、誇りを持って働けるよう環境を整えたい。これからも、現場スタッフを元気にしていくことで、お客さまに持続的に選んでいただける会社づくりに貢献したいですね。

商品開発までのロードマップ

ビジネスパーソンの課題解決に一緒に取り組む、コミュニティメンバーを募集

シン・シゴト服ラボでは、今後も「ビジネスウェア3.0を定義する」というミッションに向けて、さまざまなプロジェクトに取り組んで参ります。活動内容は服に留まらず、仕事環境そのものも「装い」と捉え、これからの社会に求められる新しいあり方の探求を続けていきます。
ビジネスウェアについて課題を感じている人はもちろん、日本型の古い慣習に疑問を感じる、仕事のパフォーマンスをもっと向上させたい、などビジネスに関する課題意識をお持ちの方も、ぜひご参加ください。企業や業界の枠を超えた挑戦を、私たちと一緒にはじめてみませんか?
コミュニティについて、さらに詳しく知りたい方はこちらへアクセスください。
編集:山尾 真実子(シン・シゴト服ラボ編集長・青山商事)
共同編集・執筆:種石 光(NewsPicks Creations)
カメラマン:西田 優太
デザイン:武田 英志(hooop)