[ダブリン 2日 ロイター] - アイルランドの第2・四半期国内総生産(GDP)は前年同期比21.6%増となった。前年同期は新型コロナウイルス対策の厳しい制限措置が実施されていたが、今年は制限が徐々に緩和されたことを反映した。

制限措置は今年第1・四半期にも再導入され、その解除は欧州でも最も慎重なペースで進められた。このため、第2・四半期の前期比成長率は6.3%増にとどまった。この期間の大半でホテルや旅行関連の経済活動は停止したままだった。

ただ、アイルランドのGDPは多国籍企業の活動でゆがめられ得る。ドナフー財務相は、この影響をある程度除いて算出される修正内需について、前年比伸び率が15%となり、水準はコロナ前を上回っていると指摘した。ただ、消費支出は依然としてコロナ前の水準を下回っているとした。

財務相は第2・四半期GDPについて、内需と輸出がけん引したと指摘。下半期については、制限措置のため抑制されていた建設業が回復し、GDPの押し上げに働くと予想し、10月に想定通りに制限措置をほぼ全面解除できれば内需が持ち直すとの期待も示した。ただ、持ち直すペースは緩やかになるとも予想した。