「菅相場」なき1年の教訓 追い込まれる前の改革こそ

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• 荒井 太一

  森・濱田松本法律事務所 パートナー 弁護士

  ・2021年09月03日

  良かれと思っておこなっている「今のこの雇用」の過剰な保障が、実際には社会と経済の活力を失わせていることに司法も行政も気付く必要があると思います。社会全体として雇用が保障されていることが重要なわけで、「この雇用」を強制することはかえって健全なエコシステムを崩しています。
  
  「矛先は雇用政策にも向かった。解雇規制が厳しく、社会人の再教育制度も脆弱で雇用の流動性が低い。生産性の高い産業への雇用シフトが進まず、人員削減を伴うM&A（合併・買収）がしにくい。起業したくても、失敗した際に受け入れてくれる労働市場が小さい。だから企業の新陳代謝は進まない――こんな趣旨だった。」