2021/9/3

【新谷編集長】文春、炎上時代を語る

数々のスクープを継続的に放ち、「文春砲」の名を世にとどろかせた、前・週刊文春編集長の新谷学さん。
編集長を勇退後は局長として「稼ぐ」ことを目指し、週刊文春のデジタル・トランスフォーメーション(DX)に取り組んだ。その経緯は著書『獲る・守る・稼ぐ 週刊文春「危機突破」リーダー論』に詳しい。
そして今年7月から、今度は月刊誌『文藝春秋』の編集長として、同誌のDXに挑む。そこで目指すのは「大人版NewsPicks」だという。
果たしてどのような構想を練っているのか。本人に直撃した。
(聞き手は池田光史・NewsPicks編集長)
INDEX
  • 「文春砲」で6億PV
  • 週刊文春との「違い」
  • デジタルは「第二の創刊」
  • ものが言えない炎上社会
  • 二極化する「言論空間」
  • より成熟したものを求めたい
  • ターゲットは50代
  • note提携のゆくえ
  • 「お花畑」は存在しない
  • 編集者という覚悟
  • スクラップ&ビルド
  • 人生最後の大勝負

「文春砲」で6億PV

──「AERA dot.」のインタビューで、「大人版NewsPicksをつくる」とご発言されていましたね。
新谷 すごく反響がありました。朝日新聞の「ひと」欄と同じぐらい反響があって、びっくりでしたね。
──どういった反響が?
割と良い反応で、月刊『文藝春秋』のデジタルシフトのビジョンがよく分かった、とか。あるいは、デジタル上でも言論空間が必要だと思っていました、みたいな声が多かった。
──その真意をお聞きしたいのですが。