マネタリーベース、8月平残は657兆円 過去最高の更新続く=日銀
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マネタリーベースと日銀保有国債残高をグラフに描くと、両者がきれいに連動することがわかります(コロナショック以降は日銀の資金繰り支援等でマネタリーベースの方がやや上振れてますが)。
こうしたことから見ても、日本では金融政策と財政政策が紐づいていることが明らかです。8月のマネタリーベースの平均残高の増加は前月比2兆8千億円、日銀当座預金の増加も2兆8千億円とほぼ同額で、銀行は国債を日銀に売って手にしたお金をほぼ全額、日銀に預けた形です。前年同月比の増加もマネタリーベースの増加が85兆4千億円、日銀当座預金の増加が82兆1千億円でほぼ見合っています。
要は、政府が国債を発行し、民間が銀行に預金し、銀行が民間から預かった預金で政府から国債を買って日銀に売り、国債を売って得た代金の大部分を銀行が日銀に預けた形です。民間が銀行に預けたお金が日銀を経由して政府にそのまま渡っているわけで、日銀がやっているのは金融緩和というより財政ファイナンスそのものです。ところが幸いなことに、民間が倹約して国債を買うに十分なお金を銀行に渡しているので、当面は問題が起きません。この構図が崩れたら大変ですが、民間が倹約している限り大丈夫。民間の行動に依存する危うい安定ではありますが、貯蓄好きと言われる日本人ですから、私が生きている間くらいは大丈夫と信じたい (^^;
その昔、実体経済が悪い中でマネタリーベースを増やしてもブタ積み(銀行が日銀に預ける無駄な準備預金)が増えるだけとする日銀マンと、インフレデフレは貨幣的現象だからマネタリーベースを増やせばインフレ期待が高まって需要が増えて実体経済が良くなるとする学者先生の間で激論がありました(翁-岩田論争)。こうした動きを見ていると、前者が正しかったように感じます。(^_-)-☆日本はここ8年くらいはマネー不足が原因となるデフレ懸念は後退しています
インフレ目標達成への必要条件的な制約のひとつである金融政策な条件は満たしていると思います
そのほかの必要条件を見ていくべきでしょうね
それは財市場にあるように思います