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モンクレールはミラノ工科大学と共同で製品のライフサイクル評価を実施し、環境への影響を低減するためには、従来のプラスチックをリサイクルプラスチックに転換することが最も効果的と特定したといいます。

リサイクルプラスチックといっても、自社の製造工程で発生した端材や余剰ペレット等を再活用する場合、他社の工場からも含めて工場からの排出物をリサイクラが収集してリサイクルする場合、家庭などから回収した廃棄物を洗浄してリサイクルする場合など、さまざまなルートがあり、後者ほど循環のループが大きくなります。位置条件やリサイクラの特性により異なりますが、循環ループが大きすぎると、コストがかかったり、安定した品質のリサイクル材が確保しにくかったりする場合があります。

このためにメーカーは自社工場の排出物をまずは徹底活用できないか検討することが望ましく、意識の高い工場だとリペレット設備を所持していたりします。

今回のモンクレールのスニーカーがどの段階の廃プラスチックをリサイクルしたものか公表はされていないようですが、少なくとも取り組みとして製造中に発生した排出物を収集し、再利用することは実施しているようです。
https://www.monclergroup.com/en/sustainability/think-circular/product-and-innovation

工場でプラスチックを扱うメーカーは今一度、同様の取り組みができないものか、検討するきっかけとするとよいと思います。
テスラの成功はEVを高級車から導入したことです。その成功を徐々に量販モデルに展開しています。
SDGsはラグジュアリーとの親和性が高い。このスニーカーも59400円ですから。

エコ消費は確かに拡大するでしょうが、庶民はそう簡単ではありません。プリウスはエコカーと呼ばれていますが、実際の購入理由はECONOMY(燃費が良くて財布に優しい)というのが大半で、ECOLOGY(環境にやさしい)という理由での購入者はそれほど多くありませんから。
これで6万円近くするのなら、アディダスアメリカーナトリコロールでいいやと思う方も結構いらっしゃるのでは。
モンクレールはSDGsの取り組みとして、「Moncler Born to Protect」というサステナビリティプランを行っており、昨年はサスティナブルな素材を使ったダウンジャケットが発売されました。色は黒のみでしたが、この製品だけに許された赤いロゴが輝いており、とてもクールでした。
リサイクル素材だからといって安い訳ではなく、むしろカッコ良い。なおかつ特別感を得られるということで、消費者にとっても価値があります。ここまでやるならグリーンウォッシュではない取り組みになるのだと思います。

今回のスニーカーはモンクレールの中では決して高くないのでは、特別感を得られるならば、多くの消費者が手に取りそうな気がします。
スニーカーで「価格は5万9400円(税込)」は、Teslaで言うと、ModelS(1000万円以上)ですね。

これでは、いくら良いものでも、買える層は極めて限定されます。

Model3(400万円から)に相当する、普及モデルを提供できるようになるまで、市場はスケールしないでしょう。

Teslaの場合には、「高級車で収益を確保し、ブランドを作る、その後に普及モデルで台数をスケールする」という明確な計画があったのですが、モンクレールの場合はどうでしょうね?

※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません
本革も屠殺した牛豚の皮の有効利用ですけどね