モデルナのワクチン 一部に異物混入 約160万回分使用見合わせ
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またまだ完全なものではないとは理解しつつ、やはり不安がありますね。
モデルナの方がデルタ株には効くという点で良いとなったり、ファイザーでは既に約1000名の方がワクチン接種後に亡くなっているというニュースがあったり。
多くの人がワクチンを接種して欲しいと思いながらも、摂取したくない方の気持ちも分からなくない。どれ位治験が溜まったら、より良いものが作られるのだろうか?
注目のコメント
発覚の経緯としては、ワクチンを接種する医療従事者が、接種準備時、「バイアル(瓶)内に異物を発見した」ということだと思います。目視で「異物」とはっきりわかるものであることから、おそらく「何らかの固形物」でしょう。当ワクチンは白濁した液体で注射時の溶解や希釈の必要はありません。
これが何であるかは推測の範囲ですが、考えられる可能性としては3つあり、(1) 製造時に医薬品に混入した固形物 (2) バイアル瓶に残っていた固形物(ほこり)(3) 注射液を吸い取るときの注射器の操作により、差し込む部分からはく離した「ゴム」
(1)(2)の場合は製造責任になりますが、製造基準と検品は相当厳格に行われるはずですので、目視できるほどの混入物が出荷時に発見できず、現場ではじめて見つかる可能性は一般的には高くなかったはずです。
(3)の場合は器具と操作に起因します。薬液を充填する注射器の針は垂直に差し込み垂直に抜かないと、斜めに切られている針の先端がバイアル瓶口のゴムを切り取り、瓶の中に落としてしまうことが知られています。また、製造メーカーが指定・推奨するシリンジではテストをしていますが、ユーザーによる「このシリンジを使ったほうが良い」などの理由(自己判断)で使われた器具については(テストされておらず)、不適合が生じやすくなります。
同ワクチンの投与法は筋注です。ニードル(注射針)が極めて細く、筋注ではいきなり固形物が血管中に入ってもいかないため、針径に対し目視できるほどの大きさの固形物の場合は大きな問題になることは少ないと思いますが、すべての可能性を確認するため、いったん接種を止めるという判断をしたと思います。
すべての可能性が残る中、報道に対する日本での流通委託会社(武田薬品)のコメントは一般的な内容です。今後調査がなされ、(3)の場合はすぐにわかることから、再開は早いと思います。(1)(2)の場合で、固形物が問題を生じさせる可能性がある場合は全品回収になりますので、接種計画への影響が避けられません。固形物があっても健康被害を起こさない対処が可能な場合は、今回に関しては「超特例的に」回収せず接種をすすめる可能性もあると思います。
【追記】「未使用バイアルから発見されている」ようですので、(3)の可能性がなくなると、接種計画に影響を与える可能性があります。コロナワクチンへの信頼維持およびスムーズな普及に向けて、一刻も早い原因の解明が待たれるところです。これまでファイザーおよびモデルナには同様の問題が見られていなかったので残念です。
モデルナ社は、日本に届けられた特定のロットの生産元である、スペインRovi社の委託製造施設の生産ラインに問題があった可能性が高いと述べています。
このRovi社は昨年の6月にモデルナとの契約を結んでおり、今年の4月に入ってボトリングだけでなく原薬の生産も開始、工場の能力を2倍にする発表も行っています。生産能力を急拡大する中で問題が生じた可能性があります。
続報が待たれます。対象となるロット番号のワクチンには、すでに接種済みのものもありますが、これまでに健康被害の報告はないとのことです。異物が何かは、わかっていませんが、バイアルに使われているゴムではないか、との見方もあるようです。