[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりに小反落した。朝方には上昇していたものの、今週米国で開かれる年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)を控える中、様子見ムードが強まり徐々に値を消す展開となった。

当初は景気敏感株を物色する流れが見られたが、後場は前日終値(2万7732円10銭)近辺での一進一退の値動きに終始した。

前日の米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が最高値を更新。これを受け、朝方の東京株式市場も買い優勢で始まり、前営業日比165円62銭高の2万7897円72銭で高値を付けた。その後は利益確定売りで伸び悩んだ。

TOPIXは3日続伸し0.08%高。東証1部の売買代金は2兆1187億9200万円。東証33業種では、鉄鋼、輸送用機器、鉱業、非鉄金属などの17業種が値上がりし、小売業、パルプ・紙、化学工業などの16業種が値下がりした。

市場では「欧米株などの外部環境が好感され朝方は強かったが、その後はほとんど動かないような状態が続いた」(みずほ証券のマーケットストラテジスト、倉持靖彦氏)との声が聞かれた。新型コロナウイルス変異種「デルタ株」の感染拡大や、政局の不安定化への懸念が国内で根強い中でジャクソンホール会議を控えているため、手掛かり材料のない日本株の上値は追いづらいという。

個別では、エムスリー、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、テルモなどが軟調。塩野義製薬、ファナック、トヨタ自動車、ソフトバンクグループなどは上昇した。

東証1部の騰落数は、値上がり1010銘柄に対し、値下がりが1061銘柄、変わらずが119銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 27724.80 -7.30 27768.13 27684.05─27897.72

TOPIX 1935.66 +1.46 1937.92 1933.80─1946.92

東証出来高(万株) 91254.00 東証売買代金(億円) 21187.92