[ニューデリー 23日 ロイター] - インド競争委員会(CCI)は23日、販売店の値引き方針を巡りインドの乗用車大手マルチ・スズキに対して20億ルピー(2700万ドル)の罰金の支払いを命じたと明らかにした。

CCIは2019年に調査を開始。マルチ・スズキが販売店に値引きを制限するよう強制、販売店間の競争を事実上阻害し、販売店が自由に営業していれば価格下落の恩恵を受けられたはずの消費者に損害を与えた可能性があるとしていた。

CCIは調査の結果、こうした慣行が反競争的だと結論付け、60日以内に罰金を支払うよう命じた。CCIによると、マルチ・スズキは値引き制限を巡り同社の方針に従っていない販売店に対してペナルティーを課していた。

マルチ・スズキは声明を発表し、CCIの命令を精査しており、法律に基づき適切な措置を取るとし、同社は「常に消費者の利益のために働いており、今後もそうする」と説明した。

マルチ・スズキはインド国内の乗用車販売市場で約5割のシェアを握っている。

CCIは、2700万ドルの罰則支払いを命じるにあたり新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの自動車業界の回復状況を踏まえたとした。