2021/8/26

山田拓朗はなぜ5度目のパラリンピックを目指したか

「WEEKLYオリパラ #6」は、パラ水泳の山田拓朗選手。日本史上最年少の13歳でアテネ大会に出場した神童は、悩み苦しみながら水泳に人生を注ぎ、北京、ロンドン、リオとパラリンピックの度に大きく成長してきた。東京で選出が決まれば5大会連続出場となる男の半生を振り返る。
山田拓朗(やまだ・たくろう)1991年生まれ、兵庫県出身。NTTドコモ所属。生まれつき左腕のひじから先がない先天性前腕亡失。3歳から水泳を始め、2004年アテネ、08年北京、12年ロンドン、16年リオと、4大会連続でパラリンピックに出場。リオパラリンピックでは、男子50m自由形(S9クラス)で銅メダルを獲得。東京パラリンピックで5大会連続出場と金メダル獲得を目指す。

アテネの衝撃と喜び

──まずは水泳を始められたきっかけを教えてください。何歳から始められたんでしょうか。
山田 水泳始めたのは3歳の時です。水をすごく怖がる子どもだったらしく、両親がそれでは困るんじゃないかということで近所のスイミングスクールに通い始めました。