[ワシントン 20日 ロイター] - 米政府は20日、イスラム主義組織タリバンが掌握したアフガニスタンからの退避活動強化に向け、欧州、中東、中央アジアの十数カ国が首都カブールから退避する米軍機の自国内の一時着陸を容認したと発表した。

国務省のプライス報道官によると、バーレーン、デンマーク、ドイツ、イタリア、カザフスタン、クウェート、カタール、タジキスタン、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)、英国、ウズベキスタンが一時着陸をすでに受け入れたか、間もなく受け入れる予定という。

米国防総省は、首都カブールから退避する米軍機が20日にドイツに着陸すると発表。陸軍のウィリアム・テイラー少将は会見で、北大西洋条約機構(NATO)同盟国のドイツが「世界的な」取り組みを支援してくれたと感謝の意を表明した。

また、アラブ首長国連邦(UAE)は20日、アフガニスタンから退避するアフガニスタン人について、米国の要請を受け、第3国に移動する過程にある5000人を10日間受け入れることで合意したと発表した。

米政府高官によると、カブールから退避した航空機はこれまでカタールのアル・ウデイド空軍基地に着陸していたものの、収容能力の8000人に達し、状況が悪化。着陸先がないため、カブールでは退避便の出発を一時停止する状況にも陥っているという。

北大西洋条約機構(NATO)によると、タリバンのアフガン掌握以降、1万8000人超が国外に退避している。

*情報を追加します