インフィニオンCEO、世界的半導体不足は23年まで続く可能性-独紙
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半導体不足は長期化しており、少なくとも2021年いっぱいは続くだろう。2022年の見方は分かれており、インフィニオンやインテルのような半導体メーカーは夜明けが見えず、2022年いっぱい続くかもしれないとの見方を示す。一方、調査会社は2022年の中ごろには解消するのではないかという見通しを持っている所もある。しかし、現状はわからない。
ただし一般的に半導体市場は拡大しつつある。自動車は内燃エンジンからEV化が進むと、使用する半導体は2倍以上に増えるため、自動車用半導体メーカーはインフィニオンにせよ、ボッシュにせよ、新工場を建設したばかりだ。稼働はこれからだが、これらだけでは対処できないかもしれない、という不安が先立っている。Intelは製造を請け負うファウンドリビジネスに投資するが、工場はまだ決まっていない。米国と欧州という言い方をしているが、米国はともかく欧州には現在アイルランドに先端工場があり、アイルランド施府は歓迎の意を表しているが、半導体製造のインフラが整っているドイツのドレスデンも選択肢の一つだ。台湾のTSMCも欧州ならドレスデンと考えている。
日本ではこれまで何のインセンティブもなかっただけではなく顧客も少ないため、日本で製造する意味がなかった。政府が積極的に誘致するようになりインセンティブも加えるのなら、日本に来てもいいかな?という程度の選択肢にはなる。いずれにしても半導体工場の建設はこれからの半導体事業をリードしたいという思惑がある。市場も世界では広がっている。そりゃこのタイミング・状況で、余裕があると答える半導体メーカーはない。余裕があればもっと作れているし、余裕が見えていたとしても需給タイトによる価格交渉力も失うわけだから。
一方で、顧客は、そういう状況で確保のために一定の二重発注をしているところもありそう。半導体メーカーもそれは理解しているし、二重発注による在庫増や将来的なキャンセルが、過去の半導体サイクルを生んできた。でも確保できない現状があるとお互い分かっていてもやめられない。
昔に比べて、半導体の需要のすそ野は広がっている。なので供給増加と併せて需要が腰折れせずにソフトランディングするというのが基本的にはメインシナリオだとは思う。とはいえ、シリコンサイクル的には気になる状況が続いている。ある意味正論。
余ればたちどころに単価が下がります。下がれば次世代商品へ設備投資ができなくなる。設備投資ができなければジリ貧です。電子機器が数の増加に伴い安くなる時代は、終わりに近づいているのかもしれません。