2021/8/23

【栗野宏文】ダサい服は「サステナブル 」ではない

NewsPicks 編集長
世の中で流行するものには、いつも理由がある。一般にトレンドと呼ばれるものは、各時代の社会潮流が映し出された結果だ。

ユナイテッドアローズ創業者の一人である栗野宏文氏は、その社会潮流を読み続けてきた。「グリーンのワンピース」や「長いスカート」などが流行する理由を分析して、服作りにいかしてきた。

40年以上もファッション業界の最前線にいる栗野氏の半生を追いながら、社会潮流を読み、それを商品に落とし込む方法をお届けする。
INDEX
  • 「答えのない時代」の到来
  • 文化をつなぐ「良き紹介者」
  • 「ダサい服」は環境に悪い

「答えのない時代」の到来

新卒で鈴屋に入社してから40年以上、服やおしゃれについて考え、お客様と向き合ってきました。
ビームスでの経験やユナイテッドアローズの創業を通して、ビジネスの面白さや厳しさを学びました。
アントワープやフィレンツェの美術アカデミーなどの卒業審査員をさせてもらい、世界のファッションビジネスの潮流も眺めてきました。
そうした経験を踏まえて今感じるのは、ファッション業界が大きな分岐点に差し掛かっているということです。