[ 12日 ロイター] - ドイツの世論調査によると、9月の連邦議会選挙(総選挙)を控えて、社会民主党(SPD)がメルケル首相の与党、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)を支持率で追い上げている。

ただ政権を樹立するには、他の2党との連立が必要になる。

調査機関フォルサがRTLテレビの委託で行った世論調査によると、SPDの支持率は、前週比3ポイント上昇し19%と、2018年以降で最高を記録した。SPDは現在、CDU・CSUの連立政権に参加している。

CDU・CSUの支持率は3ポイント低下の23%。緑の党は20%で横ばい。企業寄りの自由民主党(FDP)は1ポイント低下の12%。

メルケル首相は選挙後に退任する予定。

調査機関カンターがフォークス誌の委託で実施した別の世論調査でも、SPDの支持率は1ポイント上昇し19%。CDU・CSUは2ポイント低下の22%、緑の党は1ポイント低下の21%だった。

カンターの調査の誤差は約3%ポイントで、3陣営が接戦を繰り広げていることになる。

両調査は、現在の2党連立ではなく、3党連立が必要になることを示しており、連立協議が長引く可能性がある。

フォルサによると、首相候補の支持率は、SPDのショルツ氏が5ポイント上昇し26%、CDU・CSUのラシェット氏が3ポイント低下し12%。

ラシェット氏は、洪水被災地の視察中、楽しげに笑う姿が報じられ、支持率を落としており、CDU・CSU内では、CSUのゼーダー党首を首相候補にすべきだとの声が一部で出ている。フォルサの調査では、ゼーダー氏の支持率は40%に達している。

緑の党の首相候補ベーアボック氏の支持率は2%ポイント低下し、16%。

フォルサの調査は有権者2509人を対象に今月3-9日に実施。カンターの調査は今月4-10日に実施した。