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この記事だとファイザーは意味がないような書きっぷりをしている。
元論文はこちら
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.08.06.21261707v2
また、カナダのオンタリオからの別の報告でも、総じてモデルナのグループでファイザーのグループの免疫反応を上回っており、やはりファイザーよりもモデルナの方が有効性が高いのかもしれません。
しかし、COVIDによる入院というアウトカムで見ると、ファイザー、モデルナの両者でほとんど差は見られず高い有効性を維持しています。
日本では、おそらく採用された順番だけを根拠に、モデルナが劣るという噂も流れてきましたが、根拠のない噂です。この2つの研究はいずれも未査読ですので、まだ結論を導くには早いですが、モデルナのワクチンはファイザーには劣らないばかりか、デルタに対しては有効性が上回る可能性もあることが示唆されます。
参考文献:https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.08.06.21261707v1.full.pdf
方法:メイヨークリニック(米国ミネソタ州)にて、モデルナ社製とファイザー社製それぞれのワクチン接種者および非ワクチン接種者と比較し、有効率を検討。ミネソタ州のワクチン接種者と非ワクチン接種者をコホート研究にて行った。サンプル数は1群当たり 25,589例。年齢、性別、人種、新型コロナウイルスPCR検査の履歴、ワクチン接種の日付に完全一致させて3群を作成。
期間:2021年1月から7月までの期間にわたって比較。この間、新型コロナウイルスデルタ株は非常に普及していた。(デルタ株へのワクチンの効果が検討されたことの主張)
結果:発症抑制率は、モデルナ社製86%(95%信頼区間81-90.6%)、ファイザー社製76%(95%信頼区間69-81%)とともに非常に効果的。感染症に関連する入院抑制率(重症化抑制)は、モデルナ社製91.6%(95%信頼区間81-97%)、ファイザー社製85%(95%信頼区間73-93%)。
ただし、2021年7月は、モデルナ社製の感染に対する有効性は76%(95%信頼区間58-87%)、ファイザー社の有効性42%(95%信頼区間13-62%)。米ミネソタ州のデルタ株の有病率は5月の0.7%から7月の70%以上に増加し、アルファ株の有病率は同じ期間に85%から13%に減少したことと関連していることが示唆される。
Comparison of two highly-effective mRNA vaccines for COVID-19 during periods of Alpha and Delta variant prevalence
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.08.06.21261707v1.full.pdf
コホートとは、共通した因子を持つ集団のこと。この試験は、これから起こることを試験により確認するという「前向き研究」より精度が落ちるといわれる「後ろ向き研究」ですが、背景をそろえて精度を上げています。詳細は引用本文をご参照ください。
副反応も論文によっては特にモデルナが強いというわけでもなかったりするのに。つべこべ言ってないで接種出来る方を接種するのが一番だと思うのですがね。
それから、既にファイザー打った人も、モデルナ打った人も、この手のニュースにいちいち一喜一憂しないこと。そもそもこれ未査読論文ですし、今の時点でワクチン接種出来てること自体、素晴らしく幸運なことです。
ファイザーの場合は必ずビオンテックという社名が付き纏うのはやはり開発元がファイザーのR&Dではないから。ワクチンの大量製造は容易ではないので大手製薬がそれを一手に担うのは間違いなく必要。幅広いポートフォリオの中でもバイオロジックなどと比べても注目度の低かったワクチンに再び脚光と社内リソースがまわるのは悪い話ではないだろう。
このような留保を付したゴールドマンの見解は、どうも信頼性に欠けます。
モデルナの株価を上げようとする意図があるのかもしれません。
モデルナ、ファイザー、アストロゼネカだけでなく、中国のシノバック、そしてロシアのスプートニクVも使われています。
こういう研究によってワクチン接種を選ぶ人がでるのが心配ですね。
世界には受けたくても受けられない人が沢山いる人を忘れてはいけません。
ワクチンの有効性ではなく、企業業績の予想だろ?
ひと昔前の株屋の相場作り。
これで、モデルナの買い、ファイザーの売りというシナリオ。
査読前の論文を引用するところが胡散臭い。