タリバン、アフガン9州都を制圧 米は軍撤退見直し否定
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アフガニスタンの政治指導者たちが一致団結しなければタリバンから国は守れない。8月10日のバイデン大統領の発言は重要。
アメリカは20年間で1兆ドル以上を費やした。 30万人以上のアフガン軍を訓練し、最新の装備を整えた。 アフガニスタンの指導者たちは団結しなければならない。私たちは何千人ものアメリカ人兵士を死傷させた。彼ら(アフガニスタンの指導者)が、自分自身のため、自らの国のために戦わなければいけない。アメリカは近接航空支援、食料と装備の補給、(アフガニスタン軍への)給与支払いなど支援のコミットメントを維持する。しかし、アフガニスタンの人々こそが戦いたいと思わなければならない。彼らはタリバンに数で勝っている。
Remarks by President Biden on the Senate Passage of the Bipartisan Infrastructure Investment and Jobs Act
AUGUST 10, 2021
https://www.whitehouse.gov/briefing-room/speeches-remarks/2021/08/10/remarks-by-president-biden-on-the-senate-passage-of-the-bipartisan-infrastructure-investment-and-jobs-act/今日中に1つか2つは加わって、10か11の州都が陥落するでしょう。34の州都のうち、半分は今週中に陥落しそうです。
きのうは、カブール政府の財務大臣が突如辞任し、即日、米国に逃亡しました。
今陥落しそうになっているのは、南部にある国内第2の都市カンダハルと北部にある第4の都市マザーリシャリーフです。いずれの都市も、規模の大きい刑務所があり、そこを解放することで、拘束されていた数千人の古参ターリバーンがまた戦闘に加わります。
ターリバーンの都市攻略は、だいたい夜襲で始まります。Red Unitという夜戦装備を持った精鋭部隊が夜明け前に後方に侵入して指揮系統を麻痺させています。その後主力部隊が一斉に入って来て、10万人くらいの都市なら午前中で片がついています。
Red Unit(赤いハチマキを巻いている時もありますが、巻いていない時もあります)
https://twitter.com/Murphy20002461/status/1212316568295788544
あとは、政府軍の指揮官が調略を受けて、全く戦わないで明け渡された州都もあります。オンライン上に、降伏を受け付けるターリバーンの連絡先があります。条件は応相談です。
Red Unitを含む都市攻略部隊は、日中は車両とバイクで移動していて、夜になると次の攻略目標への夜襲を準備します。
https://twitter.com/TGhazniwal/status/1424542944736993285アフガニスタンはもともと、地方の各地に軍閥と呼ばれる軍事指導者がいてその地域の支配権を握っていました。北部のドスタム氏、西部のイスマイル・ハーン氏らが有名です。そこにタリバーンが入ってきてほぼ全土を制したのが97年ごろ。9・11を機にアフガンに侵攻した米軍は各地の軍閥に資金援助をして反タリバーンの同盟をつくり、タリバーン政権を崩壊させました。そして米軍がアフガンを撤退するこの機にタリバーンが再び攻勢をかけ、軍閥の抵抗もむなしく次々と州都を奪われている状況です。
朝日新聞の取材にタリバーンのある幹部は「4、5週以内に首都を攻撃する計画がある」と明かしたそうです。しかし7月の世論調査では、アメリカの登録有権者の59%、民主党支持者の76%が撤退に賛成。撤退によってアフガニスタンが再び「テロの温床」になる危険性を感じつつも、20年にもわたる戦争をいいかげん終わらせてほしいというのがアメリカの多数派の声のようです。