[東京 10日 ロイター] - アサヒグループホールディングスの勝木敦志・社長兼最高経営責任者(CEO)は10日に行った決算会見で、東京五輪のスポンサーについて「満足すべき効果は得られたと思っている」と述べた。

同社子会社のアサヒビールが東京五輪のゴールドパートナーを務めた。東京五輪は、一部会場を除き無観客で行われ、酒類の提供もないという異例の大会となった。       

勝木社長は、スポンサーについて「単なる広告・宣伝の場としてとらえているということではない」と述べた。そのうえで「当初期待通りの効果が得られたかどうかは別にして、我々がオリンピックを支援できたということ、スーパードライをはじめとした世界観を伝えることができたこと」を挙げ、満足しているとした。

2021年12月期の業績予想(国際会計基準)については、通期の売上収益を下方修正したものの、事業利益は2175億円から2245億円(前期比33.8%増)、純利益は1520億円を1560億円(同68.1%増)へと引き上げた。

ともに、持株会社に移行した2011年度以降で過去最高益となる。IBESがまとめたアナリスト14人の純利益予想の平均値は1591億円だった。新型コロナの影響で業務用需要が減少している酒類事業を下方修正したものの、好調な国際事業と飲料事業の上方修正でカバーする。