男子400mリレー 日本はバトンパスでまさかのミス、棄権に
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「まさかのミス」とされていますが、予選タイムは8組中8位であり、レース前から攻めたバトンに挑戦すると言われていたので、選手達は最初からメダルor失格の2択という世界で戦っていたと思います。
私もパラバドミントンの国際大会で、完全な格上相手に予選リーグ(1敗してもOK)で当たったときは点数を取る試合をして16-21,15-21で負けましたが、別の大会の決勝戦で同じ相手と対戦したとき、リスクを取って勝ちに行った結果、2-21,11-21くらいのスコアで負けたことを思い出しました。銀メダルだけど決勝のスコアはボロ負けっていう…。トップレベルのスポーツはギリギリの勝負をしているので失敗はつきもの。短距離は一瞬に勝負をかけているのだからこういう結果もある。
攻めた結果の失敗なので責められない。日本は個人の走力の差を芸術的なバトンパスで埋めていく戦略なのでなおさらこの部分で攻めていくのは当然。
多田選手のスタートと走りが完璧だっただけに思うところはありますが、これも一つの結果。
一番辛いのは選手たち本人。走れなかった二人も辛いし、何より走者の心理的にはバトン渡せなかった多田選手が一番責任を感じるはずなので、どうか責めないで欲しい。
映像見返しても、山縣選手もちゃんとマーキングのところでスタートしてるし加速も良かった。ゾーン内残り2mのところで多田選手も一度追いついてたけど、その唯一のベストタイミングでバトンと手が空振りになってしまってた。一度空振りになると山縣選手の加速が強くなるので追いつけなくなりオーバーランに。
結果として色んな要素のほとんどが良すぎてバトン渡せるタイミングが紙一重だったために、ミスのリカバリーができるようなものではなかったということかと。決勝のタイムは上位3チームが以下の通り。
金 イタリア 37秒50
銀 英国 37秒51
銅 カナダ 37秒70
他方でリオ五輪銀の日本のタイムは37秒60。
もちろん単純比較は出来ませんが、自己ベスト9秒台が4人中3人いて、個のレベルが上がっている中(リオ五輪時は9秒台0人)、攻めたバトンが繋がっていれば、金も夢ではなかった。と思わせてくれます。
ミスではなく、リスクを取って勝負したことにフォーカスを当てていきたいですね。